急いでWindows 11にする必要はない? Windows 10以降でGoogle Playゲームがプレイ可能に

 クラウドゲームサービスStadiaでは苦戦とも失敗とも言われているGoogleが、2022年にゲームサービスで新たな一手を打つことがわかった。もっとも、この一手はMicrosoftの主力製品の普及に多少の影響を与えそうだ。

Windows 10以降に対応

 テック系メディア『The Verge』は9日、Googleが2022年からWindowsを搭載したPCとタブレットに対してGoogle Playゲームアプリを配信することを計画していると報じた。その報道によると、Googleが計画中のゲームサービスは、AndroidゲームアプリをAndroid端末、Android搭載タブレット、あるいはChromebookでプレイした後、プレイの続きをWindows PCで楽しめるようになる言わばクロスプラットフォームのような対応になる、とのこと。

 以上のゲームサービスは、クラウドサービスではなくローカルPCでゲームアプリを実行するものになるようだ。それゆえ、アプリをインストールするためのデータ容量が必要な一方で、クラウドゲームサービスで問題となるレイテンシ(通信遅延)を回避できるかもしれない。

 同サービスが対応するWindows OSは、Windows 10以降となる。つまり、同サービスのためにWindows 10の後継OSであるWindows 11へのアップグレードは不要なのだ。

まだ普及が進まないWindows 11

 以上のようにWindows 10以降でGoogle Playゲームアプリがプレイ可能となることは、ゲームプレイに関してWindows 11にアップグレードする理由がひとつ減ることを意味する。それゆえ、このGoogle Playゲームアプリの件がWindows 11の普及に多少なりとも影響を与えるかもしれない。

 Windows 11の普及については、テック系メディア『Computerworld』が2日に報じている。その報道によると、アプリ宣伝プラットフォームを運営するAdDuplexが同社サービスを利用している約5,000のWindows StoreアプリからWindows OSに関するデータを収集したところ、Windows 10とWindows 11のシェアを合わせた全体に対してWindows 11は8.6%であり、まだ普及が進んでいないことがわかった(以下の画像参照)。

 Windows 11の普及が急激には進まない原因に関して、IT資産管理サービスを提供するLansweeperのテクニカルプロダクトエバンジェリストのEsben Dochy氏は、Windows 11へのアップグレード要件が厳しいことに加えて、Windows 10が2025年までサポートされるため、と述べている。同氏の見解が正しければ、Windows 11の普及は今後もゆっくり進むと考えられる。

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