『Weekly Virtual News』(2021年12月13日号)

「メタバース」巡る動きに賛否 未成熟の文化こそ大事にしたい“現地のいま”

 これに呼応するように、NPO法人バーチャルライツは、国政三党(日本維新の会、国民民主党、共産党)と、メタバース文化振興に向けた意見交換を実施したことを発表した。「VR文化発信とVRユーザー・クリエータの権利擁護を主な目的」とする同団体は、総会をVR上で実施するなど、実践的な組織でもある。報告の中には、国民民主党代表・玉木雄一郎氏が、VRデバイスをかぶって『VRChat』を実際に体験している様子も掲載されている。VR関連団体の代表格による草の根の働きかけは、メタバースの正しい理解の浸透に一役買うことだろう。

 加熱が続くメタバース界隈には、良くも悪くも様々な人が訪れ始めている。そのブームの勢いに比して、「メタバース」という言葉は、いまだに具体的な形を得ていない。いま大切なのは、可能性の芽を潰さず、多くの未来へ続く道を残すこと。そのためには、たしかな理解を積み上げていくことが必要だ。耳触りのよい「未来の話」にだけ耳を傾けず、泥臭くとも自分の足で「現地のいま」を見に行くことが、メタバースの形を見出す近道になるだろう。

〈Source〉
https://www.oculus.com/facebook-horizon/?locale=ja_JP
https://note.com/cluster_official/n/nb2b623ee5e4e
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB041AH0U1A201C2000000/?n_cid=SNSTW005
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000077712.html

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