渡辺直美がNYを選んだ理由とは? デビューから15年で得た「人生を楽しむ極意」
「Rain On Me」パロディーMVの反響 演者ではない自分のクリエイティブ
渡辺が2020年に投稿したLady Gagaの楽曲「Rain On Me with Ariana Grande」をパロディしたミュージックビデオは、2600万回再生を超える大ヒットとなった。この取り組みについて、渡辺は制作までの背景を明かした。
ビヨンセをはじめとするさまざまなアーティストのモノマネで人気を博す渡辺は、その延長で本企画をスタート。しかし映像としてのパロディーだったため、ここまでの反響があるとは思っていなかったという。曲が発表され、すぐに「これのパロデイーやりたい」と連絡をし、何度も打ち合わせして、「ナイフではなく団子にしたい」といったワケのわからない提案も突き通し、一緒にやりたいスタッフと“レディー・ガガじゃないのにレディー・ガガを演じる”というパロディーの向こう側を見たかった。「パロディーをクオリティー高くやったらどうなるのか」を追い求めることだけに満足感を見出していたと当時を振り返る。
しかし、その結果パロディ動画は大ヒット。コロナ禍で不安な日々を過ごすなか、全員マスクしてソーシャルディスタンスを確保した上でも「クリエイティブなことができるのが分かった」と言われ、ニューヨークでも声をかけられることが多かったと反響を振り返る。
Instagramで950万人を超えるフォロワーを抱え、日本トップクラスのインフルエンサーとして影響力を持つ渡辺。そんなSNSを「自分のやりたいことを出せる場でもあり、戦場でもあるとは思う」と評する。SNSは、「あの子より可愛く映りたい」「アイツ新しい機材を買ってるから俺も紹介する」、といったように話題の消化が速い印象があり、ネガティブな側面も存在する。そんななかどうSNSと向き合うのか。渡辺は、SNSよりも人生と向き合いたいと応える。「人生を中心に回った面白いところを切り取ってSNSで共有するという生き方でないと飲まれてしまう」と持論を明かした。
Super 8で撮ったニューヨークの街 自分の短所と向き合って人生を楽しむ
最近では、撮影や動画編集にも挑戦を始めた渡辺。もともと編集には興味があったが、これまでPCをまともに触ってきておらず何か始めればいいのか分からない状態だったという。2020年からYouTubeを始め、生配信だけではなく動画も撮ってみたいと興味が湧き、そろそろ編集も始めてみようと趣味から始まっている。自分が撮ったり撮られたりしたものを自分で編集したらどうなるのか、自分のセンスを試してみたかった。3分くらいの動画に12時間くらい編集がかかって、しんどいと思ったところから今はコツを掴んできて、当初よりはできるようになっている。
撮影や編集を学ぶ前は100%演者だけだったのが、学んだ後は編集が大変になるから「ここでこの話をするのやめよう」と考えながらカメラを回したり、パフォーマンス面での意識も変化が起きたという。
Super 8でニューヨークの街を撮ったのは、ロックダウンが続き、家にいなければならないなか、街の雰囲気が80年代、90年代のように変化したことを実感したからだという。6月に規制が解除された後、ニューヨーカーの瞬発力がスゴくて、この1年を取り戻すように動きが生まれた。
2020年に自分の国に帰った人もいたし、店を畳まなければいけなかった人もいたが、それでもニューヨークで生きていく人たちの強さを感じ、当時のカメラを使って表現したいと思った。
Adobe Premiereはプロの人に勧められ使うようになったという。項目が多くて、「こういうようにやりたい」と思ったことが1発でできたりして編集の幅が広がる。組み合わせによって自分にしかできないことが表現できて、編集していてすごく楽しい。ニューヨークのVlogはフィルムだったから編集は大変だったが、楽しい時間を過ごせているという。
Instagramには「生き様は芸人でありたい」と発信した渡辺だが、「やり続けることで、芸人として行動力で見せたい」と意欲を見せる。「芸人として私はこういうスタンスでやらせてもらっている」というのはナンセンスだと思っており、人と比べないことで自分のやりたいことや本質がしっかり見えてくると指摘する。
だから「あの人すごいから私も頑張ろう」という形に考えるようにしており、頑張っている人たちのことも認めて、自分もその人たちのようになりたいと鼓舞することで自分と向き合う時間は増えるのではないかと締めくくった。
人生、クリエイティブに楽しみたい!
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