日本HP、新ゲーミングノートPC発表 「デスクトップ級のパフォーマンス」のモデルも

 日本HPは9月9日、ゲーミングノートPCの新製品5機種を発表した。うち2機種はPCゲーム初心者からカジュアルゲーマーを対象とした新ブランド「Victus(ヴィクタス)by HP」としてラインナップ。第1弾は16.1型の「Victus 16」となる。残りの3機種はスポーツなど競技やゲーム実況を楽しむハイエンドユーザー向けの「OMEN(オーメン)」シリーズ。新製品はいずれも年内に発売される予定だ。本稿は同日、オンラインで行われた発表会見の一部を記す。

快適さを重視したVictus

 会見にはHP Inc.のパーソナルシステムズコンシューマーPC責任者兼ゼネラルマネジャーのジョセフィン・タン氏、日本HPパーソナルシステムズ事業本部コンシューマービジネス本部長の沼田綾子氏、製品説明を担当した同本部コンシューマー製品部プロダクトマネジャーの森谷智行氏が出席した。

 Victusについてタン氏は「OMENシリーズのDNAを受け継ぎ、ゲームの世界に入ったばかりで楽しいものを求めている人に向けて作った」とコンセプトを説明。OMENシリーズと比べ、スペックを抑え気味にする代わりに手に取りやすい価格を実現した。今までこのターゲット層を担っていた「HP Pavilion Gaming」ブランドは、将来的にVictusに吸収される見通しであることも示した。

 Victusブランドの先陣を切るVictus 16は、セラミックホワイトのボディにバックライト付きキーボードを備えた16.1型のゲーミングノートPC。一般的な15.6型ノートPCと同じクラスのフットプリントで、コンパクトなボディながら大画面を確保しているのが特徴だ。

 初心者ゲーマーを念頭に「快適さ」を意識したモデルになっている。ディスプレイはフルHDで、リフレッシュレートは144Hz。ちらつきや残像の少ない映像でゲームを楽しむことができるという。

 CPUはインテルモデルとAMDモデルから選べる。インテルモデルはTiger Lake-HのCore i5またはCore i7を搭載。AMDモデルは8コアのRyzen5もしくはRyzen7を搭載する。グラフィックはNVIDIAのGeForceRTX3060まで搭載可能。メモリは最大32GB、ストレージは最大512GB SSDで、写真編集などゲーム以外の作業もこなせる汎用性の高いマシンと言える。

 本体サイズは約370(幅)×260(奥行)×23.5(高さ)mm、重量は約2.46kg~2.48kgだ。価格はメーカー直販サイトのHP DirectplusでAMDモデルが13万2000円から、インテルモデルが16万5000円から(いずれも税込)。

グラフィック性能がアップしたOMEN 16

 OMENシリーズから発売される3機種は16.1型の「OMEN 16」(2モデル)と、17.3型の「OMEN 17」だ。

 OMEN 16は16.1型ディスプレイ搭載のミドルレンジモデル。ディスプレイの解像度は最大QHD、リフレッシュレート最大165Hz、応答速度最大3msと、高精細で滑らかな表示品質を実現している。目の安全性に関するeyesafe認証を取得したディスプレイは、ブルーライトをカットしつつ、自然な色味を再現する。ファンブレードの枚数を従来の2倍にしてエアフロ―の強化を図り、冷却性能も強化した。

 Victus 16同様、AMDモデルとインテルモデルから選べる。仕様は各モデルによってさまざまだが、AMDモデルのグラフィックは、NVIDIA GeForceRTX3070 LaptopかAMD RadeonRX6600Mを搭載。最新のゲームに臨場感をもたらす優れたグラフィックスを提供する。CPUはインテルモデルについてはTiger Lake-HのCore i7プロセッサー、AMDモデルは8コアのRyzen7を備える。

 本体サイズは約369.2(幅)×248(奥行)×23(高さ)mm、重量は約2.31kg。HP Directplusでの価格はAMDモデルが22万円から、インテルモデルが19万8000円から(いずれも税込)。

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