ボルボが発表した“未来のEV” 観音開きのスーサイドドアが印象的
スウェーデンの自動車メーカー、ボルボは、先週開催されたイベント「Tech Day」にて、同社の電気自動車の未来を示すコンセプトカーを披露した。またイベントでは、ボルボが2030年までにEVメーカーとなるためのロードマップも発表している。
「Concept Recharge(コンセプト・リチャージ)」と呼ばれるこのコンセプトカーにはICE(内燃エンジン)がないため、車内には広々とした空間が広がっている。座席中央に向かって観音開きになるスーサイドドアが印象的だ。ミニマルなインテリアと曲線的でなめらかなボディは、近年のEVに多く見られるデザインとなっている。
しかし必ずしもこの形で生産されるとは限らないようで、同社の最高技術責任者、ヘンリック・グリーン氏は、「3年以内に『Concept Recharge』に近いものが実現する可能性が高い」と述べている。そして特徴的なスーサイドドアは採用しない方向のようだ。
同氏は、今後10年以内にEVを60万台販売し、2026年までにヨーロッパにバッテリー製造施設を建設する予定だと語った。2025年以降に発売予定の新しいバッテリーでは、1回の充電で最大625マイル(1,006 km)走行でき、充電時間も大幅に短縮される見込みだという。またより多くの車にLuminarのLiDARセンサーを標準装備すると述べるなど、自動運転への準備も着々と進んでいるようだ。
グリーン氏は、ソフトウェア開発も内製化を進めていると明かした。これによって、システムのバグの修正や技術開発のさらなるスピードアップを図るという。「VolvoCars.OS」と呼ばれる新しいオペレーティングシステムでは、高速道路で運転手の監視なしでの自動運転が可能となるようだ。ちなみに現在は、すべての運転アシストシステムにおいて運転手の監視が必要となっている。
EV化と自動運転技術の向上に注力するボルボ。その象徴である「Concept Recharge」のプロダクトモデルは、どのような姿となって登場するのだろうか。
(画像=Volvo Carsより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.media.volvocars.com/global/en-gb/media/pressreleases/283548/the-volvo-concept-recharge-is-a-manifesto-for-volvo-cars-pure-electric-future
https://www.theverge.com/2021/6/30/22557900/volvo-ev-concept-recharge-electric-battery-range