学芸大青春が“2次元と3次元を行き来した先”に見据えるもの 「素の僕たちや、弱い部分もさらけ出していく」

2ndライブの目標は「ジュネスの活動スタイルを示すこと」

ーー2次元と3次元のどちらでも高いパフォーマンスが発揮できるということが、ジュネスの強みとして明確になってきましたね。それを前提にして、やってみたいことはありますか?

優輝:その通りで、今回のライブの目標が、“これが俺たちの活動スタイルだ”と提示することだったんです。どちらも行き来する姿は見せられたので、これからはもっとライブっぽいパフォーマンスをしたいです。今まではお客さんを巻き込んだパフォーマンスができなかったので、次のライブではお客さんと作り上げるようなコーナーをやったり。あとは2つの姿があるので、“この曲はどっちでやるんだろう?”というワクワク感も味わってもらいたいですね。

ーー同じ曲でも、普通のアーティストと比べて2倍楽しめますね。今後やれることもいろいろありそうです。他の皆さんはいかがですか?

将綺:紗幕(プロジェクターを投影するスクリーン)に2次元の僕らを投影して、その後ろで3次元の僕らが踊るのもおもしろそうですね。

優輝:たしかに。1曲でミックスしてるってことね。あと前に勇仁が言ってた、2次元の蓮がピアノを弾いて、3次元の勇仁が歌うとか。1曲の中で次元を超えるのもありだよね。

勇仁:それはやってみたいですね。

将綺:じゃあ2次元の蓮と、3次元の俺で漫才やりますね。

優輝:それは2人がいいならいいけど(笑)。

勇仁:難易度めちゃくちゃ高いぞ。

ーー配信ライブでの漫才はハードルが高いようにも見えましたが、今後もやっていきたいですか?

将綺:嫌です。

一同:(笑)

将綺:無観客がもう苦しすぎました(笑)。

蓮:僕は逆に楽しかったです。やるまでは気が引けてたけど、やってみたら漫才には漫才の楽しさがあったので。

優輝:無観客もきついけど、俺と勇仁は大阪でやる予定だったので、関西の人たちの前でやるのも緊張しますね。

将綺:たしかに! それなら無観客の方がいいわ。有観客でスベったらスベった事実を突きつけられるけど、無観客ならウケたって自分で思っておけばいいしね(笑)。

勇仁:漫才はどうなるかわからないですけど、陽介の一発ギャグはずっと続いていきます。

陽介:ピン芸人なんで(笑)。

将綺:トリオとかもあるかもしれません。

ーーそう考えると、組み合わせは無限ですね。皆さんのポテンシャルの高さを感じました。あとライブでいうと、『AuDee Connect Festival 2021』にも出演されましたね。単独ではないイベントへの出演は初めてですが、いかがでしたか?

優輝:僕らは2次元がメインだった分、他のアーティストさんと共演することが今までなかったので、生でパフォーマンスが見られていい刺激になりました。学ぶこともたくさんありました。

将綺:さっき陽介も話していたように、ジュネスはチームワークがいい方だと思うし自信もあったんですが、BUDDiiSさんとかMADKIDさんを見たら、俺らももっとやっていいのかなと感じました。

優輝:BUDDiiSさんはMCとパフォーマンスのギャップがすごくて、逆にMADKIDさんはMCも含め、自分たちの世界観を作るのが上手かったんです。どちらも違う魅力があって勉強になりました。

新曲「Hit the City!!」はジュネス初のパーティーチューン

ーーでは次に、ニューシングル『Hit the City!!』の魅力や聴きどころを教えてください。

将綺:一言で表現するなら、まさに楽曲の舞台の「渋谷」のような楽曲ですね。渋谷のようになんでもあって、いろんな要素が盛り込まれていて、ジュネスらしさがよく出ていると思います。ライブで3次元でパフォーマンスしたいですね。

優輝:ノリノリなパーティーチューンで、僕らとしては初めてのタイプの曲です。歌やパフォーマンスのときには「俺たち最高にイケてるぜ」という気持ちを大事にしました。大事な日や、勇気がほしい日に聴いてもらえたら嬉しいです。

勇仁:コロナで外出できない状況になってしまったので、流行前のあの頃の渋谷に戻ってほしいという思いもこもった楽曲になっています。

ーーレコーディングの際に印象的だったことがあれば教えてください。

陽介:これまでこういうパーティーソングはなかったので、ニュアンスとかが全然わからなくて、プリプロ(レコーディング前の練習)は苦戦しました。いい意味で、どこまでふざければいいのか、チャラさとかイケてる感をどこまで出していいのかわからなくて難しかったですね。

将綺:僕はサビの「Oh Oh Oh Oh Oh」ですね。優輝と勇仁と3人で歌っているんですが、「Oh」だけなのに、こんなに難しいのかと思いました。お客さんを煽るようにとか盛り上げるようにとか、いろんなイメージで歌ったのですが、単純にテンションを上げるだけではマッチしないし。リズム感を意識して歌いました。

ーー同じ言葉が続いているので、抑揚の付け方も難しいですよね。

将綺:そうですね。普段ダンスに助けられているなと感じました。パフォーマンスした途端にできるようになったので。ダンスのリズム感はおもしろいなと思いました。

勇仁:これまでもラップは歌ってきたんですが、長めのソロのラップパートをいただくのは今回が初めてだったので、嬉しかったですけどプレッシャーも感じましたね。その分自分のラップと本気で向き合う機会になりました。日本語と英語が混ざった歌詞をどう気持ちよく歌うかとか、いろいろ試行錯誤しました。

ーー初めての長尺のラップパートですが、手応えはありましたか?

勇仁:練習は苦戦しましたが、いろんなことを試して、レコーディング当日は気持ちよく歌えました。2曲目の「HOLD US DOWN」もふまえて、ラッパーとしても成長できたのかなと思います。

優輝:スーさん(プロデューサーの杉沢さん)がこの曲を持ってきたときに、「これは勇仁の曲です」って言われてたもんね。歌詞のテイスト的にも合ってるし。

ーーラップで苦戦したなんてまったく感じられないくらい、完成されているように感じました。

勇仁:ありがとうございます。

将綺:まあAメロから引っ張ってるのは俺だけどね!

一同:(笑)。

ーー蓮さんはいかがですか?

蓮:僕は最後のサビで高音のフェイクを歌っているんですが、ちょうど気持ちいい音域で、レコーディングのときも楽しく歌わせてもらいました。

将綺:そして今回、今までで1番と言っていいほど力が入ったMVも撮影しました。

優輝:だからライブでは2次元の姿でパフォーマンスしたんだよね。MVがあったから、3次元の姿で出しちゃうのがもったいないということもあって。

【MV】夜煌街曲『Hit the City!!』学芸大青春 / ヴァーチャルとリアルの渋谷を舞台に、2次元と3次元を行き来する迫力の映像美。

ーー緊急事態宣言前の渋谷で撮影されたそうですね。「渋谷の街へ繰り出そう」というメッセージが込められているんですよね。MV撮影時に印象に残っているエピソードはありますか?

優輝:ジュネスに入る前に、友達とブレイクダンスしたりストリートでセッションしたりしていたので、渋谷の夜の街を見て懐かしさを感じました。あのときの渋谷に戻ってほしいなと思いましたね。

将綺:僕は不思議な感じがしましたね。普段遊んでる場所で、ジュネスとしてMVを撮ってるというのがなんか別の場所に来たような感覚でした。

優輝:早朝から次の日の朝くらいまで撮っていて、深夜の撮影もあったんですが、今までなら深夜でも人がいたはずなのに本当に誰もいなくて。

ーー逆に今しか撮れない映像かもしれないですね。

蓮:僕は広島出身なので渋谷という街に憧れがあって、みんなにとってのニューヨークみたいな街が僕の中で渋谷なんです。それを言ったら驚かれました。

将綺:ほんとに、地方民からしたらそれくらいのイメージなんですよ。上京して初めてスクランブル交差点に行ったときは、“テレビで見たところだ!”と思いました。

蓮:そんな渋谷で撮影できたのがすごく感慨深かったです。

ーー憧れの街で自分も作品の一部になるなんて、たしかに感慨深いですね。

強いメッセージ性が込められた「HOLD US DOWN」

ーー次に、「HOLD US DOWN」について教えてください。

優輝:この曲は、“誹謗中傷に負けないぞ”という曲ですね。僕ら自身も誹謗中傷を受けた経験がありますが、自分たちのやりたいことを悔いのないように選択して進んでるので負けないですし、自分も誹謗中傷を受けてるという人にも、負けないでいてほしい。一見かっこいい感じの曲ですが、メッセージ性も強いです。

勇仁:この曲もラップパートをいただいていたので、いろいろ練習したり試したりしました。その中で意識したのが、負の感情を表現するのに、あえて感情を抑えて歌うことです。「Hit me!」ではちょっとがなったり力強く歌ってましたが、自分の歌の良さは、低音を響かせた声だと思うので、それを生かして、苦しさや悲しさを爆発させず、抑えてるけどにじみ出るイメージで歌いました。苦労しましたが、最終的に納得のいくものになりました。

優輝:僕は声質的に優しい雰囲気なので、この曲を最初に歌ったときは声が浮くなと感じて。K-POPの同じテイストの楽曲を聴いて、ダークに聴こえるような声質でラップしました。あと英語の発音に苦労しましたね。ボイトレでも英語の曲を必ず1曲歌うようにしたので、それなりの発音にはなったかな?

将綺:ラッパー2人がそれぞれ魅力を語ってくれましたが、Bメロを引っ張ってるのは俺だからね!

一同:(笑)。

将綺:この曲は、ラップパートと僕のパートとですごく二面性がありますね。ラップパートで言い聞かせるけど、僕が歌っているパートではどこか冷静な自分もいる、という人間らしさがある曲です。ダンスパフォーマンスもありますが、ダンスも含めてスワッグな部分とか、新しい一面を見せていきたいですね。

蓮:僕はダンスが苦手なので今までも大変だったんですが、なんとかなってたんです。でもこの曲の振り入れをするとき、初めて絶望感を味わいました。これ無理なんじゃないかと思うくらいハードだったので、ダンスも楽しみにしててください。

陽介:「HOLD US DOWN」は、僕らのパフォーマンスとしてはまったく新しいものになると思います。ゴリゴリなジュネスを見せたいですね。あと将綺のパートの「絶望の重圧でさえ はねのけるように Keep my head up high」のところが好きです。ネガティブな感情をため込んじゃうことも多い中で、強く生きていこうというメッセージ性があって。自分のパートじゃないですが、ダンスで表現したいですね。

将綺:陽介は他人の歌をよく聴いてるよね。楽曲の話をするとき、あんまり自分のパートのことを言わなくて「だれだれのここが好き」なんてよく言ってる。メンバーの特徴とか長所を捉えるのがすごく上手だなと思います。

陽介:あざーす!

将綺:そのパートに関しては、誹謗中傷は自分たちにも起こってることだから、より感情を込めて歌えました。今後もっと増えることもあると思うんですよ、でも逆に誹謗中傷が増えるほど、僕らの認知度が上がってるというモチベーションにもなるので、あんまり怖くないですね。

優輝:おおーすごい。俺は全然怖い。

将綺:まあでもグループだから耐えられることもあるけどね。

蓮:僕はサビで陽介と「Oh oh oh oh oh oh」と歌っているところがあるんですが、そこは「誹謗中傷を浴びてきもちいい〜」という感じで歌ってます。

一同:(笑)。

将綺:きもちわりー(笑)。

優輝:そういうところあるよね蓮は(笑)。

陽介:強いんだよね。

ーー2次元と3次元がミックスしていくほど、もっと強い5人だったりとか、リアルな表現が躊躇なくできてる感じがします。2次元のキラキラした姿だけでなく、もう少しかっこいい寄りのゴリゴリした部分も出せてきているのは、活動形態の変化もふまえてなのでしょうか。

将綺:今ちょうど、これまで作り上げてきたものと、これから更に3次元で出していくものが交わっている途中です。

優輝:最初は2次元メインだったので、完璧に見られてしまうところがありました。でも僕らは実在する人間なので、2年目は3次元の活動を増やしていくに伴って、素の僕たちや、弱い部分もさらけ出していくのが目標です。

ーー今回の楽曲の場合、どちらもリアル寄りになってるということですね。それでは最後にタイトルの「Hit the City!!」にちなんで、今行きたい街を教えてください。

蓮:僕はオーロラを見てみたいので、アラスカに行きたいですね。そこからインスピレーションをもらって、曲作りをしたいです。

将綺:オーロラは見るのがすごく難しいらしいから、気をつけた方がいいよ!

蓮:うん(笑)。

将綺:僕はサッカーが大好きなので、ドイツのドルトムントに行って、フランクフルトとビールを片手にサッカー観戦がしたいです。普通のサッカースタジアムは、最大5万人くらい収容できるんですけど、ドルトムントは8万人入るんですよ! それがどんな感じなのか見てみたいです。

優輝:僕はニューヨークのブロンクスに行ってみたいですね。ブレイクダンスも好きだし、ラップもやっているので本場のヒップホップを感じたいです。ストリートでカセット流しながらサイファー(複数人が即興で行うラップ)とかやってるのを見たいし、僕も参加したいです。

陽介:星野はフランスのパリに行きたいです。服がとても好きなので、パリで古着屋巡りをしてみたいですね。ビンテージとかアンティークのものも実際に見てみたいですし、ファッションが栄えてる街なので学生も多いらしくて、そういう子たちの服も参考にしたり。最先端に触れたいですね。

勇仁:俺はやっぱり九州に行きたいですね。

一同:(笑)。

優輝:いきなり身近になった(笑)。 なんなら次のライブで福岡に行くよね。

勇仁:そう、だからすごく楽しみなんだよね。福岡といえば、“博多美人”じゃないですか。あとは明太子とか博多ラーメンとか、ご当地グルメも楽しみです。もしコロナが落ち着いていて出かけられるなら、夜の街に「Hit the City!!」したいですね。

優輝:きれいにオチたなー(笑)。

■CD概要
学芸大青春『Hit the City!!』
発売: 2021年6月16日
音源先行配信:5月28日
CDにライブチケット最速先行抽選シリアル応募コード封入
その他チケット情報はオフィシャルHPまで
学芸大青春公式ECサイト

■イベント概要
『学芸大青春・3rd LIVE TOUR ‘Hit your City!!’』
8月7日愛知公演:Zepp Nagoya
8月15日大阪公演:Zepp Namba(OSAKA)
8月26日福岡公演:Zepp Fukuoka
9月5日神奈川公演:KT Zepp Yokohama

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