ギタリスト・SUGIZOとガンダムがxR技術で夢のコラボ バンダイナムコが次世代発信拠点「MIRAIKEN studio」をオープン

ガンダムとSUGIZOが夢のコラボ共演を果たす

 そして、生配信ライブのトリを飾ったのは「LUNA SEA」や「X JAPAN」といった人気アーティストでギタリストを務めるミュージシャンのSUGIZO。

 「機動戦士ガンダム」シリーズの楽曲2曲を演奏した。

 1曲目のテレビアニメ「機動戦士Ζガンダム」後期OPテーマ「水の星へ愛をこめて」では、SUGIZOがまるで宙に浮かび、雄大な山々を見渡しながらギターを奏でる演出がなされた。

 続く2曲目の「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」記念テーマ曲「THE BEYOND」では、オーロラ輝く荒野の岩山に立っているかのようなシチュエーションの中でバイオリン演奏を行うとともに、曲終盤ではガンダムもSUGIZOのバックに登場。

 まさにガンダムとSUGIZOの夢のコラボが実現した。

オンライン型エンターテインメントで次世代の感動体験を創る

 第二部では、バンダイナムコの代表取締役社長・宮河恭夫がMIRAIKEN studioの開設に至った背景や今後の展望について述べた。

 「昨年のコロナ禍でエンタメ業界は大きな苦境に立たされることになり、食料や医療といった必要不可欠なものではない『不要不急』なエンターテインメントの価値を、改めて見直す機会になった。そのなかで、リアルでのイベント開催からオンラインへ切り替えたことで、『オンライン型エンターテインメント』の手応えをつかんだのがきっかけになっている。バンダイナムコグループの持つIPやコンテンツ、そしてグループシナジーを生み出す場所として、次世代の感動体験を創造できるようなスタジオにしていきたい」

 次いで行われたトークセッションでは、ゲストを巻き込みMIRAIKEN studioで生み出されるエンターテインメントの可能性について話す場となった。

 ヒャダインは「最初は一般的なグリーンバックを完備したスタジオのイメージだったが、いざパフォーマンスを見てみると、想像の斜め上のことが何度も起きて、非常に感動した。映像の中に惹き込まれるような、今までの常識を超える演出は今後さまざまなジャンルにも応用できそう」と述べ、「子供の教育として、例えば恐竜やジャングルを再現した恐竜ツアーのようなものを作るのも面白そう」と自身のアイデアの一端を覗かせた。

 また、金澤も「アイドルマスター」の一ファンとして「天海春香とのご対面」に大満足だったという。

 「2次元と3次元の垣根を超えて交流できるのは、アイドルマスターファンとして感極まる体験で本当にすごかった。自分が所属する『Juice=Juice』のロシア公演がコロナで中止になってしまったので、xR技術を使えばロシア公演もやれるんじゃないかと期待している」

無限の可能性を秘めるバンダイナムコの新たな“おもちゃ箱”

 SUGIZOは「バンダイナムコが新たなエンターテインメントの世界を切り開くのでは」とし、xR技術の持つ可能性に触れた。

 「幼い頃から生粋のガンダムフェチだったこともあり、今回のxR技術を活用してガンダムとコラボできたのは感慨無量だった。演出として使われた実際の宇宙映像しかり、子供の頃に思い描いていた未来の世界が現実になったような気がして、夢が叶ったかのようだった」

 ゲストに登壇した3名の感想を振り返り、社長の宮川は最後にこう締めくくった。

 「恐竜からロシア、宇宙などどんな世界観をも見出せるのがMIRAIKEN studioの特徴。バンダイナムコの新たな“おもちゃ箱”として、アーティストやクリエイターが『こんなことをやってみたい』という思いを実現できるような場所にしていきたい」

■古田島大介
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、ライフスタイル、エンタメ、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。

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