“運転手不在”とされていたテスラ事故、運転席に人がいた可能性が浮上

 先月17日に起こった、男性2人が死亡するテスラ車の事故。警察による初期の調査では、運転席に誰も乗っていなかったと報告され世間の注目を集めた。しかし最新の報告書で、運転手は運転席に座っていた可能性があることがわかった。

 事故を起こした車はかなり高速で走行していたと見られ、カーブを曲がりきれずに木に衝突、炎上した。死亡した男性らは、それぞれ助手席と後部座席から発見されており、マーク・ハーマン保安官は、初期調査の段階で「運転席に誰も座っていなかったのはほぼ確実だ」と述べていた。

 しかしNSTB(国家運輸安全委員会)が5月10日に発表した予備報告書によると、事故当日の監視カメラには、運転手とその友人が、テスラの「モデルS」の運転席と助手席にそれぞれ乗り込み、車を発進させた様子が映し出されていたという。

 今回注目されている自動運転の有無だが、報告書には、車は自動運転アシストシステム「オートパイロット」を搭載していたと記載されている。しかしシステムを起動するには、「Traffic Aware Cruise Control」と「Autosteer」をどちらも有効にする必要があるが、NTSBによる事故現場でのテストドライブでは、「モデルS」は「Autosteer」を作動しなかったという。

 NTSBは引き続き事故の調査を進めるとしており、重大な事故の調査には1〜2年を要すると述べた。近年盛り上がりを見せる自動運転技術が焦点なだけに、人々の関心も高いようだ。

(画像=CNBCより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www.cnbc.com/2021/05/10/ntsb-releases-preliminary-report-on-fatal-tesla-crash-in-spring-texas.html

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