VTuberシーンに欠かせない場所『エンタス』運営のTAKUYAに聞く、“異色のハコ”が生まれた経緯

『エンタス』運営者語る“異色のハコ”誕生秘話

VTuberイベントに大事なのは「お客さんのことを真剣に考える」こと

ーー今後VTuberという文化はどうなっていくと思いますか?

TAKUYA:VTuberを何として捉えるか、見方の話にもなるのですが、人間がVTuberに対してどのような価値観を抱いていくかで変わってくると思います。世の中の人がどう思ってるかで話すと、プレイヤーになる人がどう思っているのかがすごく大事な気がします。なんとなく友達と遊ぶためにアバターを作る人もいれば、制作活動をするためにやり始める人もいますし、歌を歌うためにやり始める人もいるわけで、みんな価値観が違うんですね。それってどうでもいいことであって、それに対して細かく言う人がいなくなれば、明るい未来が待ってるんじゃないかと思ってます。最近だと@ほぉ~むカフェさんがバーチャル化したり、どんどんバーチャルになっていってるじゃないですか、こういうことに関して世の中の人たちが良い意味で何も思わない未来が一番面白いと思うんですよ。

ーー個人的にはどう考えていますか?

TAKUYA:人種、性別、年齢、身体に不自由があるとか、そういう壁みたいなものがなくて自由に活動できるコンテンツになればいいなと思っています。例えば、もともと有名な音楽家の人が売れなくなっちゃったけど、バーチャルの皮を被って再デビューできるじゃないですか。引退してしまった声優さんや引退した学校の先生とかそんな人たちが、何も気にせず活動できるし、見た目とかコンプレックスがあっても、活動できるから、だから早くもっと色んな人がこの文化を知って、表現してほしいなって思います。

ーーVTuberのクラブイベントは、今後どうあるべきだと考えていますか?

TAKUYA:現場ありきの話になってしまいますし、配信イベントにも言えることなんですが、DJがずっと出てくるようなイベントって、絶対最初から最後まで見ないじゃないですか。でもスタッフが気さくに「来てくれたんですね! ありがとうございます!」って言ってきたら最後までいる可能性が高くなると思うんですね。それってすごく大事なことだと思っていて、VTuberのクラブイベントが流行っていくには、そのイベントに携わっている全ての人がどれだけイベントのことを真剣に考えているか、お金を払って遊びに来てくれているお客さんのことをどれだけ真剣に考えているのか、それが大事だと思います。

ーー「お客さんのことを真剣に考える」というと?

TAKUYA:DJ側がSNSで「DJやりました! これ流しました! ファボがたくさんもらえました!」というアクションをしていることが目立つんです。VTuberさんからリプライが来ることでDJとして満足した気になっている人が多くて「お金を払って見てくれていたお客さんは?」と疑問に思うんです。その人がリプをもらったとか、お客さんからしたら重要なことじゃないんですよ。お客さんがまた行きたいと思えるようなイベントにすることが、一番大事なんだってことをもっとわかってもらいたいです。それがVTuberのクラブイベントがより良くなる方法だし、あるべき形だと思っています。DJの選曲だけでお客さんを呼ぶのは難しいと思いますし、目の前のお客さんに向けて限りなく真剣に取り組むことができないと、この文化自体が長くは続かないと思います。

ーーVRのイベントに関してはいかがですか?

TAKUYA:シンプルにコンテンツとして楽しいので、もっとみんなやろう!という気持ちです。最前線でやっているAMOKAさんのライブを見てほしいです。

ーー今後この業界を目指す人に向けてメッセージを。

TAKUYA:いい仲間といい先輩後輩を作ろう、ですかね。BOOGEY VOXXさんがいい例なんですが、ぶぎぼ(BOOGEY VOXX)さんの周りっていい仲間やいい先輩がたくさんいるので、お互い高め合ったり支えあったりしててめちゃくちゃいいと思うんですよ。いい仲間を見つけるためにイベントに行くとか、エンタスのDiscordサーバーに入ったりとか、色んなところと繋がりを持ってほしいです。知らないってとても不利なんですよ。いい仲間といい先輩を持って、色んなことを教えてもらってください。どうしても見つからない時は、エンタスに来てください。僕が色んな人に繋ぎます(笑)。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる