ブラッド・ピットだと思っていたら……Clubhouseに“なりすまし問題”浮上 規制強化求める声も

 話題の音声SNS、Clubhouseに、“偽”ブラッド・ピットが現れた。“偽”ブラピのルームには、“偽”タランティーノも登場するなど、一時混乱を招く事態に。音声メディアの隙を突く行為に、利用者からは規制強化を求める声が上がっている。

2時間半誰も気づかぬまま……Clubhouseにブラピのなりすましが登場

 2月16日、人気俳優のブラッド・ピットが、Clubhouseに登場した。しかし後に全くの別人であることが判明し、現在アカウントは停止されている。一時3万人を超える視聴者を集め、“偽”クエンティン・タランティーノ氏も参加するルームを作成した“偽”ブラッド・ピットの目的は一体何だったのだろうか?

 米メディア『Forbes』の記者、ジェシー・ダミアーニ氏は、ブラッド・ピットなりすましの犯人、ジェイコブ・トラン氏へのインタビューを行っている。

 ダミアーニ氏のインタビュー記事によると、トラン氏は「本気でブラットピットになりすます気はなかった。僕はゲーマーで、短いユーザー名を好むため、『ブラッド・ピット』にした」と語ったという。そしてトラン氏の行いに気づいた友人が、「それならクエンティン・タランティーノもいた方がいいね」とジョークを飛ばし、Clubhouse上に偽のブラピとタランティーノが誕生した。

 トラン氏がルームに参加すると、彼を本物のブラッド・ピットだと思い込んだ人たちが続々とルームに入って来たという。フォロワー数も増加し続け、その注目度は増していった。

 そしてついにトラン氏は「気候変動への対策」と題したルームを作成。「質問があれば何でも聞いて」とだけ言い残し、マイクをミュートにした。すると集まった人たちは、「繊維産業がクリーンで持続可能な繊維を作るための参入障壁」や、「ホテルの使い捨てアメニティの大量廃棄問題」などについて話し始めたそう。

 トラン氏の推定では、最高時には31,000人もの視聴者がいたようだ。これだけの人数が集まった理由として、同氏は「人々はブラッド・ピットのような有名人と同じルームにいる優越感を楽しんでいた」と考察している。そしてルームで行われた会話はとても生産的だったこと、赤の他人が話しているスタートアップへの投資の約束まで行われたことを振り返った。

 しかしルームをオープンして2時間半が経った頃、ついにユーザーの1人が「ブラッドはこの問題についてどう思う?」と尋ねた。長い沈黙のあと、トラン氏は「実はニューヨークで活動するカメラマン、ジェイコブ・トランである」と白状したという。

 トラン氏は今回の行為に対して、荒らしや悪いジョークのつもりは全くなく、システムの課題を指摘するつもりだったと説明。それでもClubhouseの利用規約に違反するとして、同氏のアカウントは停止された。

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