任天堂、ソニー、米Microsoftの“安全性向上に向けた提携”が意味するものは? 業界に相次ぐハラスメント撲滅なるか
ゲーム機の売り上げは好調も若年層へのハラスメント懸念も
新型コロナウイルス流行による自粛要請も手伝って、ゲーム業界は堅実な成長を見せている。
玩具を取り扱う総合商社、ハピネットの国内の調査では、4〜9月のビデオゲーム部門売り上げが、前年同期比で57%の増加となったことが明らかになった。その要因として、世界的に大ヒットし、世界累計販売本数が2,600万本を突破したNintendo Switchのソフト「あつまれ どうぶつの森」や、「リングフィットアドベンチャー」などが好調だったことが上げられている。
またオランダのグローバル市場調査会社、Newzooの今年4月のレポートによると、コンソールゲーム市場は前年比6.8%の成長を見せ、世界で7億2,900万人を超えるプレイヤー人口を擁しているという。その市場規模は452億ドル(4兆6,700万円)に達する見込みだ。
成長を続けるゲーム市場だが、若年プレイヤーへの嫌がらせが相次いで起こっており、改善すべき点も多くある。
昨年ニューヨークで開催されたスーパースマッシュブラザーズアルティメットトーナメントで、プロゲーマーのAlly氏に勝利した、当時15歳の女子プレイヤーBocchi氏が、アンチから執拗なハラスメントを受ける事態が発生した。同様の事案は何件も確認されており、ゲーム業界の懸念材料となっている。
今回のパートナーシップは、すべてのユーザー、特に若年プレイヤーを守ることができるのだろうか。3社の次のステップを見守りたい。
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.sie.com/en/blog/shared-online-safety-principles/
https://www.theverge.com/2020/12/14/22174206/sony-microsoft-nintendo-safety-principles-online-gaming-shared-commitment
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7552/announcement/64816/00.pdf
https://newzoo.com/insights/articles/newzoo-games-market-numbers-revenues-and-audience-2020-2023-japanese-version/