Googleにも広がるダイバーシティ問題 テック業界の多様性維持目指すNPOが11億の資金調達成功
Googleにも広がるマイノリティーの扱いへの懸念
Googleもまた、ダイバーシティ問題に揺れているようだ。
同社が、数少ない黒人女性リーダー、ティムニット・ゲブル氏を解雇したことが業界で波紋を呼んでいる。ゲブル氏は数々の技術的な功績を残しているが、多様性の欠如とマイノリティ労働者の扱いについて同社内で発言したことでも知られている。
米メディア『CNBC』によると、ゲブル氏の解雇騒動は、近年Google社員の懸念材料となっている、AI技術においての倫理観、女性の権利問題、人種問題、そしてGoogleのオープンで自由な企業文化の衰退という、4つの問題を複合的にはらんでいるようだ。
ゲブル氏は、以前からテクノロジー業界やGoogleのマイノリティ労働者への扱いについて批判してきた。同社はダイバーシティ採用を行う先駆け的存在であったが、その実情は、ほとんど多様性の維持が進んでいない状態だという。今年のレポートによると、Googleの米国での黒人労働者の離職率は12%と平均よりも高く、さらに黒人女性となると、18%にまで上昇する。
とあるGoogleの社員は『CNBC』の取材に対し、「2019年は会社にとって極めて重要な年であり、経営陣の透明性のないやり方を見て、一部の社員は会社を去った」と語っている。
業界の体質改善にはしばらく時間がかかりそうだ。
(画像=Unsplashより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.nytimes.com/2020/11/30/technology/women-tech-allraise.html
https://www.cnbc.com/2020/12/08/timnit-gebru-departure-perfect-storm-for-alphabet-ceo-sundar-pichai.html