『Fall Guys』の勢いが止まらない! ヒットの裏にあった戦略、人気を支える存在とは?

『Fall Guys』の勢いが止まらない!

 8月4日にリリースされた後、24時間でプレイヤー数150万を突破した『Fall Guys: Ultimate Knockout(以下、Fall Guys)』。発売から2ヶ月以上経過した現在もその勢いはとどまる所を知らず、10月8日に開幕したシーズン2により、さらに熱いバトルが繰り広げられている。今回はそんな『Fall Guys』について、爆発的なヒット作となった理由や人気を支える理由について考えていく。

 『Fall Guys』は、最大60人のプレイヤーと戦いながら1位を目指す、バトルロワイヤル形式のゲームだ。複数のラウンドから構成されており、徐々にプレイヤーが脱落していく中で勝ち残れば優勝となる。各ラウンドでは、25種類以上のステージの中から1つがランダムで選ばれる。個人戦だけでなくチーム戦のステージも存在し、決して一人の力だけでは勝ち上がれないのも面白い。しかし、これだけ見ればいたって普通のゲームと変わらない。『Fall Guys』をヒット作に導いた独自の魅力はいったいどこにあるのか。

 『Fall Guys』がヒットした理由としてまず挙げられるのが、シンプルさ。バトルロワイヤルというゲームとしてのシンプルさだけでなく、デザインやルールの分かりやすさ、操作性までシンプルに作り上げられている。ステージはヒットパレード(障害物競走)やしっぽオニ、フォールボール(サッカーをイメージしたステージ)など、ルールがシンプルで親しみやすい。ゲーム中で使用する武器や道具も存在せず、体ひとつのシンプルな戦い方だ。操作においても「走る・ジャンプ・つかむ・ダイブ」の4つの基本動作で楽しめる。

 このように、『Fall Guys』は文字が読めない子どもから、ルールを把握するのが苦手な人まで、人を選ばず遊べる仕組みをもつ。実際にYouTubeチャンネル「PlayStation Japan」の同作を紹介する動画でも、デベロッパーが「『Fall Guys』では3つくらいの言葉で説明ができるというのが重要」だと語っている。人を選ぶことなくシンプルに楽しめるのが、『Fall Guys』がヒットした大きな理由といえるだろう。

 また『Fall Guys』がヒットした背景には、YouTube配信によるPRやPlayStation Plus会員への無料提供も大きかったように思う。リリース直後にはYouTubeチャンネル「兄者弟者(登録者数291万)」や「キヨ。(登録者数279万人)」で配信がスタート。その後は現在に至るまでに「HikakinGames」や「はじめしゃちょー2 (hajime)」、「カジサックのゲーム部屋」など、チャンネル登録者数200万人を超えるYouTuberたちによって数多く配信され、認知を広げてきた。さらにPlayStation Plus会員向けのフリータイトルだったこともあり、気軽にはじめる人が多くヒットの一助となったはずだ。

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