リアルとゲームが融合した『マリオカート』最新作は、世界中を走り回るための第一歩だ

 また、オンライン対戦ができないとなると、対戦相手は家族や友人と限られてくるため、これも懸念点の一つといえる。家族で楽しむには人数分のNintendo Switch本体(またはNintendo Switch Lite)とカートを用意しなければならないからだ。Switch本体とカート1セットの値段は合わせて4万円を超える(Liteの場合は約3万円)。つまり、家族4人で楽しむには少なくとも13万円以上の経費がかかるというわけだ。そういった観点から、「家族で楽しむ」のには少々ハードルが高いように感じられる。

 とはいえ、リアルとゲームの融合を見事に実現し、新たなチャレンジに成功したことは事実だろう。現実世界をマリオカートで走れるようになったいま、次なる目標は部屋を飛び出すことなのかもしれない。いつもの通学路を走ったり、首都高でレースをしたり、旅行気分で世界中を走り回ったり。リアルとゲームの融合に成功したからこそ、夢が大きく広がったといえる。

 それを踏まえて筆者が同作に望むのは、次回作までにオンライン対戦が可能となることや、ピーチやクッパ、テレサなど、お馴染みキャラクターのラジコンカーが登場すること。そのほかにも、同作の拡張可能性はまだまだ尽きない。『マリオカート ライブ ホームサーキット』で世界中の家を駆け回るマリオカートの未来を想像すると、ワクワクが止まらない。

■ミキマキ
ゲームを趣味とするフリーライター。新作発売と同時に引きこもりとなる傾向がある。一つの作品をとことんやり込むのがモットーで、とくにマリオカート8デラックスは約3年間、腕を磨き続けている。ゲームの楽しさや作品の魅力を文章で伝えていきます。Twitter

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