リアルとゲームが融合した『マリオカート』最新作は、世界中を走り回るための第一歩だ
2020年10月16日、任天堂よりスーパーマリオブラザーズ35周年記念の一環として発売された『マリオカート ライブ ホームサーキット』。発売日を迎えたいま、改めてゲームの新規性や懸念点について考えてみよう。
本作は「リアルとゲームが連動した、新しいマリオカート」というテーマを掲げ、現実世界(自分の部屋)がマリオカートの舞台(コース)となり、画面上でゲームが繰り広げられる。Nintendo Switch本体と付属のラジコンカーが連動し、実際にカートが部屋の中を走り回る仕様だ。コース作りでは、カートを走らせた軌跡が実際のコースとなり、4枚のゲートを使用しながら自由に設定できる。自由なのはコース作りに限らず、カートデザインはもちろん、衣装までカスタマイズが可能だ。自由度が極めて高く、楽しみ方は無限大といえるだろう。
このゲームの今までにない点は“リアルとの融合”だ。マリオカートにハマったことのある人なら一度は「現実世界を走ってみたい」と考えたことがあるのではないだろうか。そんな、夢に見た世界が現実となるというわけだ。部屋の中をカートが駆け巡り、アイテムで攻撃を受ければカートは止まる。レースのクラス(50cc~200cc)次第で、カート自体の速さも変化する。自分の部屋が舞台となるだけで興奮が止まないのに、状況に合わせてカートの動きまで連動するとは、驚きが隠せない。
一方、いくつかの懸念点があるのも事実だ。2017年に発売された『マリオカート8デラックス』は現在も多くの支持を得ているが、それはオンライン対戦ができることや、YouTube実況が盛り上がりを見せたことが大きく影響をもたらしていた。しかし本作では、オンライン対戦どころか部屋を映せないといった理由からYouTube実況がしにくいということも相まって、盛り上がりに欠けてしまうのではと感じているのだ。