こんな『FF』を待っていたーー『FINAL FANTASY 16』は原点回帰の王道中世ファンタジーに
新生FF14に大きく貢献した吉田Pがプロデューサーに
ファンが期待する理由として、今作のプロデューサーがあの『FINAL FANTASY 14』を生き返らせた吉田直樹氏であるところも大きい。『14』は2010年にオンラインゲームとしてリリースされたが、サービス開始初期の不備があまりに多かったため、同年12月に一旦運営を終了したという経緯がある。そんな崖っぷちのゲームを作り直し、『FINAL FANTASY 14 :新生エオルゼア』として生まれ変わらせたのが吉田直樹氏なのである。『14』は2020年7月には累計プレイヤー数が2000万人を突破するなど、近年のファイナルファンタジーシリーズの中では『7R』に次ぐ成功を収めた作品といえるだろう。このような功績があるからこそ、吉田氏が手掛ける『16』に対する期待は大きい。
一方、吉田氏の負担を心配する声も少なくない。彼は現在、「取締役執行役員(開発・部門担当)」「第三開発事業本部事業本部長」、「FF14プロデューサー兼ディレクター」「FF16プロデューサー」といったあまりにも多くの肩書きを持っている。ファンとしては新作に対する期待が高まる一方で、制作陣のキャパシティが足りるのか心配にもなってしまう。
とはいえ、今のところ『FINAL FANTASY 16』の発売日などは明かされておらず、まだ開発にかなりの時間を要する可能性もある。2021年には続報が公開されるとのことなので、今後の展開を気長に待とう。
■坂田憲亮
愛知県の田舎で自由気ままに暮らすフリーライター。アプリやゲームなどエンタメ分野をはじめ、国内大手の各種メディアにて記事を執筆中。取材から撮影、Webデザインまで行う自称・マルチクリエイター。