こんな『FF』を待っていたーー『FINAL FANTASY 16』は原点回帰の王道中世ファンタジーに
2020年7月17日、Play Station 5の発表会でSQUARE ENIXが手掛けるアクションRPG『FINAL FANTASY 16』が発表された。前作『XV』とは打って変わって中世ファンタジーをイメージさせる本作のPVは、多くのFFファンに衝撃を与えた。そこで、今回の発表内容から『FINAL FANTASY 16』に期待できる点をまとめた。
”ホスト路線”を脱却か 誰もが憧れる王道中世ファンタジーの世界観に
『FINAL FANTASY 16』の発表でとりわけ印象的だったのは、あまりにも直球な中世ファンタジーの世界観ではないだろうか。そもそも、初期のFFシリーズは、神秘的な力を秘めたクリスタルを巡る王道ファンタジーRPGだった。しかし、大ヒットを記録した『FINAL FANTASY 7』以降は、現代的・未来的かつ魔法と科学が融合した独特の世界観を持つ作品が増えた。
FFに対して「バイクや車が登場し、ホストのような造形のキャラクターが黒い服を着て戦う」といったイメージを持っている人は少なくないはずだ。しかし、このような世界観は一部のFFファンには受け容れらず、キャラクターデザインを手掛ける野村氏にちなみ“ノムリッシュ”と揶揄されることも少なくなかった。
そんな中で発表された『ファイナルファンタジー16』は、まさに王道の中世ファンタジーだった。PVではドレスを着た貴婦人、甲冑を纏う兵士、チョコボが待つ厩舎など、この世界にサイエンスが入り込む余地はなさそうだ。決して目新しさがあるわけではないが、こんな原点回帰のFFを待ち望んだいたファンは多いのではないだろうか。また、PVを見た限りの感想ではあるが、『スカイリム』や『ウィッチャー3』などを彷彿とさせるややダークな雰囲気も醸し出していると感じた。そのため、海外製のダークファンタジーを好むプレイヤーにも魅力的なタイトルになるかもしれない。
今作は”召喚獣”がテーマのストーリーか?
これはまだ推測の域を出ないが、今作はシリーズでもお馴染みの”召喚獣”にスポットを当てた作品になるかもしれない。というのも、今回のPVだけで召喚獣が4体も登場しているためである。
巨大な体躯を誇る「タイタン」、氷を操る「シヴァ」のほか、火の召喚獣である「フェニックス」と「イフリート」らしき姿も確認できた。また、タイトルロゴにもフェニックスとイフリートが争うイラストが描かれている。FFシリーズのタイトルロゴは物語の根管を表現していることも多いため、『16』では召喚獣を中心にストーリーが展開すると思われる。
また、PVの中では主人公の少年期と青年期の姿がそれぞれ描かれている。そのため、『ニーア・レプリカント』のように主人公が数年の時を経て成長していく物語になるのかもしれない。「俺は必ず奴を殺す」といった台詞から、復讐の物語になる可能性もある。現時点ではまだ推測の域を出ないが、続報を心待ちにしたい。