コロナ禍に適応した『ガルバ』と『PUBG MOBILE』ーーTwitter活用したゲーム業界の取り組みに迫る

コロナ禍に適応した『ガルバ』と『PUBG MOBILE』ーーTwitter活用したゲーム業界の取り組みに迫る

 6月23日、Twitter Japan株式会社が主催したオンラインミーティング「Twitter×ゲームで見る、COVID-19影響下の新しい消費行動」が行われた。このミーティングでは、コロナ禍によって生じた生活の変化とその変化に対応したゲーム業界の取り組みについてディスカッションされた。

コロナ禍で起こったゲームへの意識変化

 Twitter Japan主催によるミーティングでは、まずTwitterに関わる統計情報から確認できるコロナ禍で生じた変化について、同社ゲーミング業界リードの古屋開氏がプレゼンした。同氏によると、日本でコロナ禍が顕在化し始めた2020年2月から5月にかけて、「生活」「買い物」といった日常を意味するワードと同時にツイートされたもので78%増加したものがあった。それが、「見直す」というワードであった(トップ画像参照)。周知の通り、コロナ禍が生じたことによって外出が困難となり、当たり前に過ごしていた生活様式を変えざるを得なくなった。こうした変化が、「見直す」というワードに反映されたのだ。

 一般消費者が生活を見直す場合、基準となる評価軸が「それは必要なモノ」なのかという観点である。とくに4月と5月には緊急事態宣言が布告され、文字通り「不要不急」の行動は控えることが余儀なくされた。そんななか、ゲームはむしろ必要なものとして再評価されるようになった。「StayHome」が呼びかけられるなか、ゲームは単なる気晴らしの種からプレイヤーに癒しや温もりを提供するものとなり、生活の一部となったのだ。こうしたゲームの再評価は、WHOとゲーム業界が共同して盛り上げた「#PlayApartTogether」のムーブメントに結実する。コロナ禍発生の約1年前の2019年5月、ゲームはWHOによって依存症の原因として認定されたのと比較すると、まさに正反対の心の健康を維持するものと見なされたのだ。

 古屋氏は、コロナ禍でゲームが注目された証拠として、「ゲーム」と「コロナ」を同時に含むツイートボリュームの推移を挙げている。「ゲーム x コロナ」のツイートボリュームは、過去3ヶ月の累積で16万投稿に達し、そのピークは例年であれば国内外の旅行や観光が楽しまれるゴールデンウイーク期間中だった(下のグラフ参照)。このピーク以降に同ツイートが減少するのは、ゲームへの関心が薄れたからではなく、ゲームが生活の一部となりあえてコロナと同時にツイートしなくなったから、と考えられる。

ミーティング資料「Twitter×ゲームで見る、COVID-19影響下の新しい消費行動」よりグラフを抜粋

ゲームコミュニティを盛り上げるTwitter

 コロナ禍のなか注目されるようになったゲーム業界は、生活に「必要なモノ」として見直されるためにプレイヤーが求めているものを提供しようと動き始めた。こうした動きの事例として、古屋氏は『魔法使いの約束』と『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』におけるTwitterの活用事例を紹介した。

 魔法使い育成ゲーム『魔法使いの約束』では、2020年3月12日より「料理機能」が追加実装された。この機能は、プレイヤーが魔法使いたちに料理を振る舞うことで親愛度を上げる、というもの。ゲームでは、実際に料理する代わりにミニゲームをプレイすることになる。同機能とコラボするかたちで、料理動画配信サービスkurashiruが料理動画をツイートしたのだ(下の画像参照)。折しもコロナ禍により自宅で料理する機会が増えたこともあり、このコラボツイートは注目された。その結果、新規プレイヤーとともに同ゲームから離れていたプレイヤーにプレイ復帰をうながしたのだった。

ミーティング資料「Twitter×ゲームで見る、COVID-19影響下の新しい消費行動」より画像を抜粋

 2020年4月24日にリリースされた『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』のプロモーションにも、様々なかたちでTwitterが活用された。そうした試みのなかで注目されたのが、同ゲームに関連したハッシュタグを付けてツイートすると、同ゲームで登場するモンスター「ラビ」の絵文字が付加される、という施策だ(下の画像参照)。ラビの絵文字は期間限定で付加されるというプレミアム感もあいまって、同ゲームに関するツイートは大いに盛り上がった。

ミーティング資料「Twitter×ゲームで見る、COVID-19影響下の新しい消費行動」より画像を抜粋

 古屋氏は、以上2つの事例に共通するプロモーション戦略のプロセスについても解説した。Twitterでプロモーションを展開するにあたっては、ターゲットとなるユーザにメッセージを届けるフェーズ、メッセージを受け取ったユーザに話題にしてもらうフェーズ、そしてユーザが話題にすることでさらに情報が拡散してツイートがストックされるフェーズの3段階がある(下の図を参照)。Twitterによるプロモーションで重要なのは、プロモーションする製品やサービスの露出を増やすことではなく、ターゲットとなるコミュニティを盛り上げることなのだ。コミュニティが盛り上げれば、その盛り上がりからフィードバックを受けて、企業が再び情報を発信するというプロモーションのループ構造を形成できるようになる。

ミーティング資料「Twitter×ゲームで見る、COVID-19影響下の新しい消費行動」より図を抜粋

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