Apple Glassの全容が明らかに? “ジョブズのメガネ”オマージュのモデルも発売か
断続的にリーク情報が流れていたAppleが開発するARメガネに関して、あの新進気鋭のリーカーがその全容をリークした。新たなリーク情報には、Appleの創業者をオマージュしたスペシャルモデルの存在も含まれている。
サプライヤーの動向も確認
Apple製品専門ニュースメディア『MacRumors』は19日、Appleが開発するARメガネに関するリーク情報を報じた。このリーク情報の情報源は、今ではすっかりトップリーカーとなったJon Prosser氏だ。同氏が運営するYouTubeチャンネル「FRONT PAGE TECH」で明らかにされたApple製ARメガネに関する情報をまとめると、以下のようになる。
・製品名は「Apple Glass」。
・価格は499ドル(約54,000円)。追加料金を支払えば、度つきレンズに交換できる。
・メガネの両方のレンズがスクリーンのように機能し、ジェスチャーで操作する。
・最新のiPad Proに実装されているLiDARスキャナを実装し、ワイヤレス充電に対応。
・Appleの当初の予定では2020年秋の製品発表会の「One More Thing」として、同メガネを発表するはずだった。しかし、コロナ禍によりメディアを集めた発表会が困難なので、2021年3月に発表時期をずらすようだ。
・同メガネは2021年後半から2022年前半のあいだにリリースされる予定。
さらにMacRumorsは21日、台湾のテック系英字メディア『DigiTimes』によるApple Glass関連情報を報じた。DigiTimesは台湾にあるサプライチェーン拠点に関する情報に定評があり、Appleのサプライチェーンに関する動向も報じてきた。そんなDigiTimesによると、Appleは2021年にApple Glassをリリースすることを計画しており、同社傘下のサプライヤーは今年の前半にも(つまり間もなく)同メガネの実験的な少量生産を開始する、とのこと。
Prosser氏のリークとDigitimesの報道は、辻褄が合う。それゆえ、「Apple Glass 2021年リリース説」は無視できるものではない、と言えるだろう。
「ジョブズのメガネ」をオマージュ
Prosser氏のリークは、さらに続く。テック系メディア『Tom’s Guide』の22日付の記事によると、同氏はポッドキャスト「VypDrive」のライブ収録に関するYouTube動画において、Apple Glassのオーディオ機能について話した。同氏が言うには、同メガネには一切のオーディオ機能が実装されない。オーディオ機能を使いたい時は、外部のオーディオ機器とペアリングする必要がある。ペアリングが推奨されるオーディオ機器は、もちろんAppleのイヤフォンであるAirPodsシリーズだ。
Apple Glassの使用に際してはiPhoneとのペアリングが必須とされること、またAirPodsとのペアリングが推奨されていることから、Appleは同メガネを単独の製品カテゴリーというよりはiPhoneのアクセサリ製品と位置づけようとしていることがうかがえる。こうした位置づけは、Apple製品のエコシステムをより強固にすることだろう。
Prosser氏は、Apples製品専門ニュースメディア『Cult of Mac』にもApple Glassのリーク情報を話している。同氏の発言を報じた同メディアの21日付の記事によると、同メガネのリリース時には「Steve Jobs Heritage Edition」(Heritageは「遺産」を意味する英単語)もラインナップに加わる、というのだ。この特別モデルは、ちょうど初代Apple Watchのリリース時にラインナップされた18金を採用したApple Watch Editionに相当するようなもの、とも同氏は語っている。同モデルのデザインは、スティーブ・ジョブズが身につけていたメガネのように丸いレンズが採用されるようだ。