〈Ninja Tune〉による音楽アプリ『Jamm Pro』はなぜ”究極の電子楽器”なのか? 操作性と機能から考察

 さらに『Jamm Pro』は、DJ的にサンプルループを組み合わせたり、切り替えたりしながら展開を作ったり、再生する楽曲にスクラッチ効果を加えるなど、DJ機器を”楽器”と捉えた場合の演奏もできる。加えて、リアルタイムでループ録音行い重ねていくルーパー機能のLoopstationも搭載するなど非常に“電子楽器”的だ。

 このように例を挙げていくと『Jamm Pro』は、ただのiPad向け音楽アプリに留まらない演奏性の高い電子楽器という面をもっており、それ故に〈Ninja Tune〉は、このアプリを“究極の電子楽器”と銘打ったのかもしれない。

 また『Jamm Pro』は演奏的な面だけでなく、iPadのマイクを使ってのサンプリング、外部シンセとのアプリ間での録音や、MIDIコントローラーとの外部連携、『Ableton Live』のようなDAWソフトへ出力してのミックスダウンが可能になるなど外部との連携、拡張性が高いことも特徴だ。そういった面も含めて『Jamm Pro』は、ただの音楽アプリに留まらない“究極の電子楽器”になっている。

 現在『Jamm Pro』は音楽制作コンペティションも開催しており、優勝者には賞金1000ポンドが支払われる。アプリはiOSのApp Storeから購入可能だ。

Jamm Pro Competition - Win £1000

(画像=https://youtu.be/8itUNRIWVIsより)

■Jun Fukunaga
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター。DJと音楽制作も少々。
Twitter:@LadyCitizen69

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