映像ストリーミングに浮上した新時代の「クレジット問題」 映像クリエイターからも批難の声

映像ストリーミングに浮上した新時代の「クレジット問題」 映像クリエイターからも批難の声

 毎月新たに配信される映画やドラマ、ドキュメンタリー作品が膨大な数にのぼるNetflixやAmazonプライム・ビデオ、Huluなどの映像ストリーミング各社。

 2010年代の映像ストリーミング勢力図を振り替えると、地上波テレビやケーブルテレビを止めて、ストリーミングで作品を見る「コードカッティング世代」や、シリーズを一気見する「ビンジ・ウォッチ」などの新たな消費形態を生んだこれらの映像ストリーミングの戦略と影響力は、旧来のハリウッドの延長線上とは異なり、2010年代以降の映像産業構造を新たに塗り替えたといっても過言ではない。

 近年では、大物俳優や有名監督がオリジナル作品を配信するために参加するなど、クリエイターの知名度と経歴ではハリウッド映画に肩を並べる作品が登場してきたが、ここにきて映像クリエイターや製作者を評価するアプローチが低いと指摘する人たちがいる。

 Netflix初期から配信してきたアニメ・シリーズ『ボージャック・ホースマン』のクリエイター、ラファエル・ボブ・ワクスバーグは、映像ストリーミング企業は番組制作者たちの功績を蔑ろにすべきではないとして、運営方針に苦言を呈した。

参照:https://comicbook.com/tv-shows/2019/12/26/bojack-horseman-creator-netflix-end-credits/

 ここで問題視されるのは、NetflixやAmazonプライムなどでエンドクレジットを遮って挿入される別番組の予告動画や、クレジット画面が自動で縮小されてしまう表示方法のことだ。

 議論の発端は、ブルース・スプリングスティーンと長年共演するギタリストのスティーヴ・ヴァン・ザントが投稿したツイート。「映画やテレビ番組はエンドクレジットを早送りしたり縮小させたりスキップさせるべきでは無い。ゲスト俳優やエキストラ、制作スタッフ、音楽クレジットを尊重していない。組合の契約で禁止すべき」と指摘したことにボブ・ワクスバーグが反応したことから始まった。

 ボブ・ワクスバーグはまた、Netflixがオリジナル・ドラマ『ウィッチャー』の宣伝のため、別番組のエンドクレジット中に勝手に予告動画を自動再生することも問題だと指摘する。さらに、Amazonプライム・ビデオの『アンダン ~時を超える者~』 を見た時、次エピソードの予告動画がエンドクレジット前にすでに流れてクレジットを見逃したと自らの体験談も明かす。

 映像ストリーミングでは、一つの作品や番組を見終われば必ずクレジットが入る。だが、エンドクレジットを飛ばして次エピソードを始める「スキップボタン」が、多くのプラットフォームでは表示される。ドラマの先を早く見たいという人やエンドクレジットが終わるまでの時間が待てないという人はつい使ってしまう機能だろう。

 こうしたスキップボタンはタイトルバックにも設置されている。スタッフクレジットだけでなく、オープニングシーケンスやタイトルデザインさえも飛ばして見れるようになっている。

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