『テラスハウス』東京編・第23話ーー花、凌と念願の温泉デートで急接近 焦った愛華は涙?

『テラスハウス』東京編・第23話レビュー

 一方、女子部屋では、愛華が春花に相談を持ちかけている。以前「流佳を気になっている」と軽い気持ちで言ってしまった愛華だが、今はもう流佳のことを「異性としての好きではないんだろうな」と思っていることを春花に打ち明けた。だがそのことに気づいていない花が、何かと流佳とくっつけようとしてくることに、愛華はモヤモヤしているという。愛華にとって、流佳と二人で映画を観たりゲームをしたりすることは、特別な感情からではなく、あくまで友達としてだと主張。春花は、そんな愛華に「凌くんの前で言われるのが嫌なんでしょ?」と確信をつく。愛華はそれを認めつつも、「でも、わかんない……結構気になってるのかな?」と戸惑いながら、自分の気持ちを整理しようとしていた。春花は「この家、嫌って思ったら、ちり積もっていっちゃう、マジで」と言い、直接花に話すべきだとアドバイスを送る。春花の言葉には、テラスハウスでの生活が長いゆえに経験した人間関係の難しさと、そこから得た教訓が詰まっていただけに、威厳すら感じられた。

 その日の夜、花をプレイルームに呼び出して、流佳とのことを煽らないで欲しいと伝える愛華。花は最初こそニコニコしながら聞いていたが、自分の発言を愛華が快く思っていなかったことを知り、すぐに「嫌だった? ごめんね……」と反省した様子を見せる。しかし愛華が「(流佳と)一緒にいて、居心地はいいから。多分、(これからも二人で)スマブラもするし、映画も観るけど……」と続けると、花はたまらず「でも、それだったらさ、言われてもしょうがなくない?」と噛み付いた。

 続けて、「夜中までスマブラ二人でやってました。ラブロマンス二人で観ました。ソファで二人で寝てましたっていうのは、それはもう紛れもない事実なわけじゃん。それを恋愛としてみられたくないとか、事細かく察して欲しいって言うんだったら、そういうことはやらない方がいいと思う」と力強く持論を述べる。それを聞いた愛華もまた一層ヒートアップしていった。「私は男女の友情が成り立つと思っている人だし」と声を荒げ、流佳とはこれまで通りに接していきたいし、自分の言動も変えたくないと主張する。だが、花は「私が未熟だから、男の子と恋愛を抜いて親密になるということが今までなかったから、ごめんなさい」と謝りつつも、「そういう風に思われても仕方がないと思う」と折れなかった。最後にお互いに形だけ謝ったが、この話し合いはどちらにとっても納得がいくものにはならなかったようだ。

 その後、愛華が部屋を出ると、花は電話でテラスハウス内の誰かをプレイルームに呼び出した。

 恋愛として囃し立てられたくないが、流佳とも楽しく過ごしたい愛華は、それを花にわかってもらえず、イライラが募っていく。気持ちの収めどころがなく、花に食い下がり続けた。一方で花は、純粋ゆえに融通が利かず、愛華の言動を理解できずに責めてしまう。

 愛華は将来のことで悩んでいたこともあり、第23話では終始機嫌が悪かった印象だ。凌に夢中な花の恋が進展していくのもまた、愛華にとってはモヤモヤの原因になっているのかもしれない。今回の一件も愛華の心に余裕があれば、ここまでの喧嘩には発展しなかったように思う。久しぶりに恋の花が咲きかけたテラスハウスだったが、女子メンバーの絆に暗雲が立ち込めた。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■番組情報
『TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020』
2019年5月14日よりNetflixにて毎週火曜に新エピソード先行配信(4週に1週休止)
2019年6月11日よりFODにて毎週火曜深夜0時に配信予定(4週に1週休止)
2019年7月よりフジテレビにて、地上波放送予定
(c)フジテレビ/イースト・エンタテインメント

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