Apple「WWDC18」直前予想! OSアップデートはAR関連に期待も、ハードウェア発表は望み薄?
今年もWWDCの会期が近づいてきた。Appleの年次開発者会議である同イベントは、今年後半のテクノロジー・トレンドを占ううえで見逃せない。6月4日から8日までの1週間の日程が予定されているなかで、その発表内容に関しては多数の直前予想が飛び交っている。
新しいAR機能、利用管理機能を発表か
WWDC直前予想については、ブルームバーグが5月31日付で公開した記事に詳しくまとめれている。同イベントは伝統的に各種OSのアップデートの発表が中心になるのだが、同記事によれば、まずiOSでは拡張現実アプリ開発のフレームワークであるARKitに新機能が追加される。その新機能として、ARゲームのマルチプレイ対応が計画されている。
また、任意のオブジェクトをiPhoneのカメラ画面の好きなところにドロップすると、ARオブジェクトとしてドロップした場所に留まる機能も追加されるという。この機能は、AR広告の設置時に使われると想定される。また、iPhone本体やiOSアプリの利用時間を管理する機能も追加される。この機能は、一部の若年層のユーザが「スマホ依存症」に陥っているという近年の批判に応えるものと解釈できる。
macOSに関しては、iOSとMacの両方で動作するユニバーサルアプリの開発環境が発表されるかも知れない。というのも、最近ではMac App Storeへの関心が薄らいでおり、なんらかの刷新が求めているからだ。
Siriに関しても、何らかのテコ入れが求められている。近年誕生したスマートスピーカー市場においてはAppleはGoogleとAmazonの後塵を拝しており、Siriをアップデートすることで遅れを取り戻すことが必要だろう。
同社初のスマートスピーカーであるHomePodについては、5月30日、ステレオペアとマルチルームオーディオといった新機能を追加したという発表があった。WWDC18において、さらに何らかの新機能が披露される可能性はまだ残っているだろう。
そのほかのOSについては、tvOSで何らかの発表があるのではないか、とテック系ニュースサイト「The Verge」は報じている。Appleは昨年9月に4K対応のApple TVを発表したのだが、この発表と前後して立体的な音響体験を可能とする「ドルビーアトモス」に同デバイスが将来的には対応する、という同社はコメントしていた。このコメントで言及されたドルビーアトモス対応が発表されるかも知れない。
ハードウェアの発表はおあずけ?
ハードウェアの発表予想に関しても、前出のブルームバーグの記事が詳しく報じている。現在Appleは、Intel社製の最新チップを搭載したMacBook Proと12インチのMacBook、そしてMac Book Airシリーズを刷新する低価格ノートPCを開発中とされている。これらのプロジェクトに精通した内部関係者に話によると、件のMac製品は今年の遅い時期までは発表はない、とのこと。また、Face IDを実装した次期iPad Proに関しても、WWDCで発表されることはないようだ。
AppleWatchに関しては、同製品の関係者が話したところによると、ベゼルが薄くてディスプレイが大きくなる次期モデルの開発が進んでいる。しかし、次期AppleWatchの発表も今年の遅い時期になると見られている。