アップルが歴代最安の新型「iPad」を発表! 日本では37,800円から
Appleは3月28日(日本時間)に米国で開催した教育分野向けのイベントにおいて、Apple Pencilに対応した新型iPadを発表した。米国価格では329ドル(学生・学校には299ドルの特別価格)と、これまでのiPadのなかで最も安い価格となる。国内向けの一般価格は32GB Wi-Fiモデルが37,800円(税別)、Wi-Fi+Cellularモデルが52,800円(税別)だ。学割を適用した場合、Wi-Fiモデルが35,800円(税別)、Wi-Fi+Cellularモデルが49,800円(税別)になる。
新型iPadの特徴と仕様
新型iPadは、上述のようにこれまでiPad Proでしか使えなかったApple Pencilが利用できるようになったほか、ディスプレイサイズは9.7インチ型のRetinaディスプレイを搭載。チップセットは64bitアーキテクチャのA10 Fusionチップを採用している。A10 FusionはiPhone 7でも採用されたチップセットとなる。メインカメラは800万画素、インカメラはFaceTime Videoを備える。ホームボタンはTouch ID(指紋センサー)を埋め込んだ。
新型iPadに対応したスタイラスペン「クレヨン」
教育分野にフォーカスしたイベントだったこともあり、イベント中は教育者や児童・学生に向けた情報発信が多かった。新しかったのは、これも教育分野向けのアクセサリーだ。それは、新型iPadのみで使えるスタイラスペン「Logitec Crayon」(クレヨン)である。Logitec Crayon(クレヨン)は純正のApple Pencilの約半額の値段の49ドルと安めで、iPad Proで利用できないほか、筆圧の検知にも対応していない。しかし、Apple Pencilより子どもが持ちやすいサイズと形状で、キャップが本体と繋がっているため誤飲防止等の安全性の向上が魅力だ。低遅延、傾き検出、パームリジェクション機能は備えており、iPadを使った知育に寄与しそうなアイテムである。なお、現時点で国内Apple Storeでの取り扱いはない。
iPad Proとの違いは?
10.5インチ iPad Proと本体性能を比較したとき、もちろんチップセットはiPad Proのほうが高性能なA10X Fusionを積んでいる。特にグラフィック性能がには差が出るが一方でCPU性能は大きく差が開くわけではないため、動画編集や写真現像を行わない限り、性能差を感じる場面は多くないだろう。ただし、メモリ容量によってマルチタスキングの性能差が生じる場面が出てくるはずで、容量の発表が待たれる。
iPad Proと大きく異なるのはディスプレイ性能・カメラ性能・周辺機器の対応の違いだ。iPad Proは液晶とカバーガラスを一体化させることで光の内部反射を抑え、操作性やディスプレイ性能を向上させる「フルラミネーションディスプレイ」を搭載しているが、新型iPadにはそれがない。ほかにも反射防止コーティング、ProMotionテクノロジー、広色域ディスプレイ(P3)、TruToneディスプレイ、120Hzディスプレイが新型iPadでは省かれている。これらの差によりディスプレイ性能、Apple Pencilの書き心地がどの程度変化するかは実機に触れるまでわからないところだ。
カメラはiPad ProがF値1.8の1200万画素のメインカメラを搭載しているが、新型iPadは800万画素である。単純に画素数のみでの比較はできないが、新型iPadはこれまでiPadに搭載され続けてきた800万画素のメインカメラと同等だろう。画素数以外の違いでは光学手ブレ補正とフラッシュライトが新型iPadには搭載されていない。また4K動画撮影や120fpsスーパースローモーション撮影にも非対応である。
周辺機器ではiPad Proがノートパソコンのように使えるアクセサリー、Smart Keyboardには新型iPadは対応しない。新型iPad用にBluetoothキーボードを搭載したケースなどが用意されているが、Smart Connectorを備えない新型iPadはSmart Keyboardを使うことはできないことも知っておきたい。