コン・ユ、キム・ゴウンよ永遠なれ! 『トッケビ』10周年特番にみる愛されるドラマの在り方

 ゲストに産神・三神ハルメ役のイエル、悪鬼パク・チュンホン役のキム・ビョンチョル、幽霊役のパク・ギョンヘが参加。ビデオレターではユ・ドクファ役のユク・ソンジェ(BTOB)や、ウンタクの初恋相手チェ・テヒ役のチョン・ヘイン(!)、ドクファの祖父シヌ会長役を演じた俳優キム・ソンギョムらの映像を観て涙ぐむ場面もあった。視聴者にとっても、ドラマを辿りながらキャストとともに『トッケビ』の現在地を確かめることができる特番になっている。

 2016年から彼らはどんな活動をしていたか振り返ると、コン・ユは同年に大ヒットした韓国初のゾンビ映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』など3本の映画が公開され、本作の放送で有終の美を飾る。“伝説の年”の大活躍ぶりを経て、『イカゲーム』シリーズ(2021年・2024年・2025年)の謎のセールスマン役で初の悪役を演じ、今年の下半期には『私たちのブルース』(2022年)のノ・ヒギョン作家、『コーヒープリンス1号店』(2017年)以来コン・ユとタッグを組むイ・ユンジョン監督による大作『TANTARA(原題)』の公開を控えており、トップ俳優の道を歩み続けている。

 キム・ゴウンはラブコメディ『ユミの細胞たち』シリーズ(2021年・2022年・2026年)の人気ぶりや、韓国で大ヒットした映画『破墓/パミョ』(2024年)で第60回百想芸術大賞の最優秀主演女優賞の受賞とドラマも映画もひっぱりだこ。そもそもデビュー作の映画『ウンギョ 青い蜜』(2012年)から数々の映画賞を受賞してきた実力派だけに、その地位がよりかたまった印象だ。

 イ・ドンウクは『トッケビ』で現世では結ばれない役を演じていたユ・インナと『真心が届く ~僕とスターのオフィス・ラブ!?~』(2019年)で再共演。今年7月22日から配信の『殺し屋たちの店』シーズン2では岡田将生、玄理らとも共演しているというのだから楽しみだ。ユ・インナは『ボラ!デボラ~恋にはいつでも本気~』(2023年)で恋愛コーチのヨン・ボラをキュートに演じ、『マンスリー彼氏』(2026年)ではBLACKPINKのジスに、仮想空間で恋のサポートをするマネージャー役として特別出演していたのも記憶に新しい。

(左から)イ・ドンウク、ユ・インナ

 それぞれが『トッケビ』での成功を糧としながら、着実に表現者としての足跡を残している。筆者にとっても本作は数あるドラマの中でNo.1で、『トッケビ』を特集したZINE『わたしたちの韓国ドラマ』を制作したのだが、それほどまでに日本でも愛されている作品といえる。今回10周年の特番が放送・配信されたのは人気があり需要があるドラマというだけではなく、その後もトラブルに見舞われることなく真摯に演技に向き合う役者たちの存在、そして筆者のように影響を受けた者や感銘を受けた視聴者が国内外にいること、みんなが本作を大事に思っているからではないか。

 作品の作り手側にとっても、もっとも理想的なドラマの在り方となったように思う。特番の彼らからは、まるで家族のように温かい空気が伝わってきた。キャストと一緒に懐かしくほっこりしながら、過去と現在と未来を感じられる『トッケビ』は、観る者にも多幸感を味わわせてくれる。そんな包容力がみんなをつないでいるのかもしれない。

■配信情報
『トッケビ10周年旅行~一緒にいるから輝く時間~』
U-NEXTにて独占配信中
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