草彅剛「ようやく約束を果たせた」  稲垣吾郎&香取慎吾と歩んできた8年と人生のリンク

僕らの人生があって、この映画が完成してる

――草彅さんは香取さんのアート作品をご覧になるとき、いつもどんなことを思っていらっしゃいますか?

草彅:慎吾ちゃんの作品って、本当にこの映画みたいだよね。なんかいろいろ解釈できるっていうか。人によってみんな違う気持ちが起きるっていうか。見る人がいて、初めて作品が完成する。そんな絵が多いような気がする。でも、僕は結構わかりやすいものが好き。あの“くろうさぎ”とか、「あ、これはうさぎなんだな」ってわかるし。抽象的な作品はなんかいろいろ考えちゃうから。うん、それもいいんだけど、男の人と女の人がキスしてる絵があるじゃない? あれも好きだね。だから、この映画のなかで慎吾ちゃんが描いてた絵も好きだよ。「これはバナナだ」「あれは穴、これはウイカちゃんだ」ってわかるから(笑)。だから、この作品は慎吾ちゃんの絵がないと作ることができなかったんだろうね。慎吾ちゃんの絵がすごいキーワードになってるし、もしかしたら慎吾ちゃんの頭の中が、この映画とつながっているっていう話なのかもしれないよね。

――劇中で香取さんが“時の流れ”について語るセリフにもグッと来ました。3人での長年の活動があってこその、この映画だとも思えてきて。

草彅:たしかに。僕らが歩んできた形跡というか、足跡というか。僕らの人生とリンクしている部分がたしかにある! だからこんなに浮遊感がすごいのかも。わけのわからない世界観ではあるんだけど、それはたしかなものだから。すごいいいバランスになってるのかな。僕らの人生があって、この映画が完成してる……これもまたいいフレーズだね!

――これまで長く活躍されている中で、リアルとフィクションの線引きが曖昧になる感覚を持ったことはありますか?

草彅:僕が仕事をしているなかでは、あんまりないかな。うん。逆に現実とエンターテインメントの世界を明確に分けてもいないっていうか。もしかしたらあんまり深く考えてないのかもしれない。全部が全部深く考えないっていうことじゃなくて、それこそ時間ってどんどん過ぎていってしまうので。僕なりにいい感じに立ち止まって、振り返って、一歩踏み出して……ってやってきた感覚。さっき、この映画はアクセルとブレーキを同時に踏んでる感じって言ったけど、それが続くのってすごくキツいよね。進もうとしても進まないんだから。そういう意味では、僕は進み出すときはちゃんと進んできたし、止まるときは止まってこられたんだと思う。でも、たまにはあると思うよ。両方踏んでしまうときって。人生にはね。

どうなるか「わからない」から、また次の“穴”へつながっていく

――他のキャストのみなさんの印象は?

草彅:僕、今回ウイカちゃんとは初めてお芝居したんですけど、彼女はこの映画のMVPだなと思っています。みんなを引っ張っていく吸引力とパワーがあって、役どころとしてもみんなをどんどん転がして、自分でも「穴に落ちて」いったりと物語も進めていって。吾郎さんとのラブシーンもあるしね(笑)。趣里ちゃんや小澤(征悦)くんたちはこれまでも何度も一緒にお芝居をしてきたので、その素晴らしさは実感していたんですが、今回は本当にウイカちゃんのポテンシャルの高さが印象的でした。

――久しぶりにチョナン・カンとしての活躍もありました。韓国語のセリフはいかがでしたか?

草彅:もう余裕のよっちゃんで! すぐ思い出しましたよ。撮影の合間に、先生と練習もできましたし。なんか、やっぱりいいですよね。韓国って、今K-POPも流行ってますし、僕自身ずっと韓国の映画とかドラマが大好きなので。韓国語を勉強して熱中してたころを思い出したというか。だから、またチャンスがあったら韓国に向けた活動もしたいなって思ったり。韓国語をやりたいって言ったときもね、まさかこんなふうに仕事になるなんて本当に考えてなかったんですよ。何かしなきゃって思ったときに、ちょうど韓国の映像作品が目に入って。打ち合わせで何か自分が「やりたい」って言えるものを見つけなきゃって探していたときだったから、正直「これでどうにかなりたい」なんていうイメージもなかったし、どうなるかなんてわからなかった。でも、やってみるもんですよね、なんでも。それが、どこかの穴につながっているわけですから(笑)。

――これからも新しい地図として、映画は続けていきたいですか?

草彅:ファンミーティングとか、僕らの活動の核になっているお仕事がいくつかあると思うんですけど、そのなかでも映画は中心となっていく活動かなと思っています。ただ自分たちが「続けたい」っていくら言っても、今回もたくさんお客さんが入ってほしい。 厳しい世界なんでね。だから、お願いしますよ! たくさん劇場に足を運んでください。それと、観てくれた方は宣伝担当になって、ぜひSNSで感想を投稿してほしいですね。1人ひとりの力って実は本当にすごいので。僕の夢としては、いつか3人で日本アカデミー賞のレッドカーペットを歩きたいんですよ。だから、お願いしますね!

――香取さんはエゴサーチをされているイメージがありますが、草彅さんもSNSの反響をチェックされているんですか?

草彅:慎吾ちゃんは1時間に1回はやってるらしいよ。パーフェクトビジネスアイドルなんで、ちゃんとデータを取ってるんですよ(笑)。でも、僕はね、チェックするときはピンポイントで。例えば、映画が公開して3日間とか。イベントの直後とか。そういうときはこまめに見ています。ちゃんとみなさんの声は僕にも届くので、応援してくださいねー!

■公開情報
『バナ穴 BANA_ANA』
全国公開中
出演:稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾、ファーストサマーウイカ、趣里、葉山さら、水野響心、鄭亜美、古舘寛治、小澤征悦、吹越満
監督・脚本:山内ケンジ
音楽:大城静乃
主題歌:「バナナのうた」
エグゼクティブプロデューサー:飯島三智、小佐野保
企画協力:多田琢、山崎隆明、権八成裕
プロデューサー:稲垣護、佐藤洋輔
協力プロデューサー:野上信子
音楽プロデューサー:緑川徹、丸橋光太郎
製作:CULEN、ギークピクチュアズ
制作プロダクション:ギークピクチュアズ
配給:CULEN、ギークピクチュアズ
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