『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』最終的な敵は誰か? 謎だらけの新予告を解説

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画およびジャンル映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!

 今日は先日解禁され大きな話題となった『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の最新予告編解説です。

 以下、このコラムの一部は筆者個人の考察であり、公式から発表された内容ではありません。

スパイダーマンとハルクが対決! しかし……

 前回の予告編は日本時間の3月18日20時に解禁となりました。予告編の再生回数は24時間で累計7億1,860万回再生というアメイジングな記録となりました。それから約3カ月、待ちに待った予告編第2弾のリリースです。日本時間は6月18日の午前4時でした。

 印象的なシーンがいっぱいですが、実はこれでもまだストーリーが見えてこないのです。個人的にこの予告編でハッキリしたのは、スパイダーマン(トム・ホランド)がハルク(マーク・ラファロ)と戦うことです。前回の予告編ではハルクに変身するブルース・バナー博士の登場は確認されましたが、この予告ではバナー博士がハルクとなることがわかりました。しかもスパイダーマンと戦っています。

 そして、パニッシャー(ジョン・バーンサル)とスパイダーマンが協力し合うこともわかりました。一方、この予告編でも明らかになっていないのは、最終的な敵は誰か? 要はピーターことスパイダーマンが今回は一体誰と、なんのために戦っているかです。今回の事件のラスボスは誰か、ということです。公開まで1カ月ちょっとですが、この予告編はまだまだ多くのことを隠しています。今回の予告編を振り返ってみましょう。

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ピーターの目が黒い!

 のっけからこの予告編はスパイダーマン対スコーピオン(マイケル・マンド)の戦いです。投げ飛ばされたと思われるスパイダーマンがピザ屋さんの看板をぶちぬいて登場。ここはちょっとツボでした。というのも、トビー・マグワイアの『スパイダーマン2』の冒頭でのピザ屋さんのエピソードがとても印象的だったからです。もちろん今回登場するのは、この『スパイダーマン2』のピザ屋さんではないですが、スパイダーマンとピザという組み合わせが懐かしかった。

 さて、サソリを模したパワードスーツを着たスコーピオンに反撃するピーター/スパイダーマン。この時マスクの中のピーターの瞳が黒い……不気味です。ホラー映画でこういう目の時はもはや人間でないなにかになっているパターンですよね。ピーター自身も「僕に何が(起こっているのか)?」と言っている。さらに「力を制御できない」「今すぐ何とかしないと」と。そう、本作においてピーター/スパイダーマンの身体に異変が起きていることがわかります。「この原因がどこにあり、それをどう解決するのか?」が物語のキモのようです。

 この体の変化によって、蜘蛛糸が自らの身体から出るようになります(この予告の27秒目)。恐らくそれは自分の体の中にある蜘蛛の遺伝子=DNAによるものかもしれない。そこでピーターは、同じくDNAの変化で超人(ないし怪物)に変身してしまうバナー博士を訪ねます(この予告の31秒目)。彼なら自分と同じような体質だから。

 ここで重要なのは、バナー博士/ハルクとピーター/スパイダーマンは『アベンジャーズ/エンドゲーム』で戦っており、お互い知り合いのヒーロー同士でしたが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で、ピーターがスパイダーマンであるということ、そしてピーター自体の存在が人々の記憶の中から消えているので、バナー博士にとってピーターは初対面であり、「君は誰だい?」状態なわけです。

 さて、ここで現・バナー博士が特殊なデバイス(ブレスレット)で自身の変身を制御していることがわかります。このシーンでピーターがESUというフーディーを着ていることに注目ください。ESU=EMPIRE STATE UNIVERSITY=エンパイア・ステート大学です。この大学は原作コミックでピーターが通っていた大学です。

X-MENのキャラが本作に登場?

 体の変化についていけないピーターはスパイダーマンとしての活動中にもヘマをします。パーティ会場に突っ込んでしまいますよね(この予告の45秒目ぐらい)。このパーティ、NYの社交界のパーティ? わざわざこのシーンを入れるのはなにか意味があるのかもしれません。53秒目からのセリフ(ナレーション)の主である髭の黒人男性。トラメル・ティルマンという役者さんが演じているウィリアム“ビル”メッツガーというキャラのようです。

 ダメージ・コントロール局の長官という設定らしい。マーベルのコミックではビル・メッツガーはX-MENに登場するキャラで反ミュータントの活動家です。これは非常に興味深いです。まず、ダメージ・コントロール局=DODC(The Department of Damage Control)というのは、もともとヒーローやヴィランの戦いによって街に被害が出た場合の後始末をする組織でしたが、いまのMCU/マーベル・シネマティック・ユニバースでは、ここからさらに権限が拡大され、能力者による暴走や能力者自体を監視する組織となっています。『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でピーターがスパイダーマンとわかった時、彼を拘束したし、MCUドラマ『ミズ・マーベル』『ワンダーマン』でもヒーローを取り締まる組織として描かれています。

 ここの長官に、マーベル・コミックにおけるX-MENというかミュータントの敵を持ってくる……ということは、今後のMCUにおいてDODCはミュータントを取り締まる組織として描かれる可能性が大ということです。逆にいえば、ミュータントの台頭というのが今後のMCUの大きなテーマの一つになるということです。

 一方、不思議なのは、このDODCがスパイダーマンに何か協力を求めているように見えることです。この長官は「(いまNYは)未知の脅威に直面している」そしてそれは「見えない敵(によるもの)だ」と。恐らくこの敵というのが、この予告の56秒目に登場するフードを被った人物で、NYになんらかのエネルギー波を放出し、その波動を受けた人間はフリーズしてしまうようです。で、この危機から街を守ることは「君しかできない」とスパイダーマンに助けを求めている? ここで面白いのは、このセリフが被る1分2秒目。明らかにパニッシャーだけはこの波動の影響を受けていないように見える。その理由はなぜかわかりませんが、だからこそスパイダーマンはこの危機に共に立ち向かえるパートナーとしてパニッシャーを選ぶのかもしれません。

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