北村匠海、“教師”と“殺し屋”で真逆の魅力 『SAKAMOTO DAYS』南雲役で見せた新境地
教師と殺し屋。この春、その両極を演じている俳優がいる。
月9ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』(フジテレビ系)で北村匠海が演じるのは、福井県小浜市にある若狭水産高校に赴任した新米教師・朝野峻一。教師になる夢と海辺の町で暮らしたいという願いをかなえた朝野は、生徒たちと“宇宙食開発”に挑んでいく。北村にとって地上波連続ドラマ初主演作であり、初の教師役でもある。
一方、公開中の映画『SAKAMOTO DAYS』で演じるのは、日本殺し屋連盟、通称・殺連直属の特務部隊「ORDER」に属する南雲。坂本太郎の殺し屋時代の同期で、飄々と構えながら戦闘能力も高い、変装の達人として描かれる人物だ。ドラマと映画を続けて観た人は、その振れ幅に少し驚いたのではないだろうか。
北村はこれまでも、漫画や小説を原作とする作品で存在感を示してきた。『君の膵臓をたべたい』(2017年)では、感情を内に抱える“僕”を抑えた芝居を見せ、第41回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。以降も『東京リベンジャーズ』シリーズの花垣武道、『幽☆遊☆白書』の浦飯幽助と、人気原作の実写化で主人公級の役割を担ってきた。
そのキャリアに照らすと、南雲は少し特殊な位置にいる。北村がこれまで多く担ってきた役柄が、観客の感情を背負って物語を進める存在だとすれば、南雲はその外側から作品を広げる人物だ。坂本商店の日常の向こう側にある殺し屋社会のルール、ORDERという組織、そして坂本の過去。その一端を、南雲は軽い会話の中に紛れ込ませて運んでくる。