石橋静河「“自分の人生を生きる”ことが何より大切」 朝ドラ『ブラッサム』の出来に自信
2026年度後期(大阪制作)NHK連続テレビ小説『ブラッサム』の舞台地・山口県岩国市でのロケ報告会が4月2日に開催され、ヒロインを務める石橋静河、制作統括の村山峻平が登壇した。
朝ドラ第115作目となる本作は、明治・大正・昭和という激動の時代を舞台に、山口県岩国市出身の作家・宇野千代の半生をモデルにした物語。主人公・葉野珠(はの・たま)が、世間の価値観が大きく揺れ動くなか、さまざまな困難にのみ込まれながらも小説家として花を咲かせていく姿を描く。3月25日にNHK大阪放送局でクランクインし、その約1週間後に主人公の故郷である岩国でのロケがスタートした。
報告会の冒頭、制作統括の村山は、岩国での撮影を「非常にドラマチックだった」と振り返る。「この地で『岩国の春』というものを強く感じました。天気がコロコロと変わり、最初は春霞の優しい光が差し込む幻想的な雰囲気だったのが、急に雨や嵐になり、でもふと見ると青空が広がり、星が見え、また太陽が昇る。まるで『ブラッサム』の主人公・葉野珠が歩んでいく人生そのものだなと感じる、素晴らしい最初のロケになりました」と、波乱万丈な物語を暗示するような天候の妙を語った。
主演の石橋も、満開の桜に彩られた岩国の美しさに圧倒された様子。「本当に桜が美しくて。春霞の優しい光と、桜がふわーっと舞い散る景色のなかで撮影をスタートすることができました。クランクインしてまだ1週間ほどで緊張していたのですが、宇野千代さんが生まれ育ち、呼吸していたこの場所で改めて深呼吸をして、『ここから始められるんだ』と幸せを噛み締めています」と喜びを明かした。
また、長期間のロケを支える地元への感謝を石橋は語る。
「多くのボランティアやエキストラの方にご協力いただきました。錦帯橋での撮影では、観光客の皆様の通行を何度もストップさせてしまったのですが、誰一人怒らず、優しく朗らかに見守ってくださいました。皆さんの温かさに触れ、きっとこの作品は多くの方に愛されるドラマになるはずだと確信しています」
役作りのため、宇野千代が残した膨大な数の小説やエッセイを読み、多くの写真に目を通してきたという石橋。「彼女が何を美しいと思っていたのか、どういうふうに人や物事を見ていたのかをずっと探っていました」と語る。
実は昨年の秋、石橋はプライベートで友人と岩国を訪れていた。
「宇野千代さんの生家を訪ねた際、そこで働いているボランティアの方々がすっごく生き生きとしていらっしゃって。『宇野さんはここに座ってらしたのよ!』などと色々お話ししてくださり、まるで皆さんのなかに宇野千代さんの魂が入っているかのように感じました」
この時の交流が、今回の役作りに大きなインスピレーションを与えたという。
「今日、街を歩いていても『今度やるのよ!』『90歳の時にお祝いでお着物を着てらしてね』と地元の方に声をかけられました。宇野さんがいかにこの土地で誇りに思われ、愛されているかを肌で感じています」