『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』予告編を徹底考察 気になる3つのポイント
予告解説:ピーターは孤独、でもスパイダーマンは愛されている?
それでは、細かく予告編をみていきましょう。以下、大体の再生時間を指しています。
まず発表されたあらすじでは、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』から4年後という設定です。
ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)の魔法で、①ピーターがスパイダーマンであるという事実が人々の記憶の中から消されている、②ピーターを知る人たち(親友のネッド(ジェイコブ・バタロン)や恋人のMJ(ゼンデイヤ))の記憶の中からピーターという存在が消されている状況です。したがって、ピーターは独りぼっちですが、スパイダーマンとしては活躍しています。
冒頭、高層ビルの鉄骨かなにかに逆さに座っているピーターことスパイダーマン。こういうシーンって、ちょっとアニメーション映画の『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』っぽいですよね。で、ピーターの親友ネッドがSNSかなにかに投稿したポストをみている。ネッドとMJは大学の新生活が始まったことを喜んでいる。ここで気になるのは、本作は前作から4年後という設定です。4年経っていたらネッドたちが「大学生活が始まるぜ!」とはしゃぐのはおかしい。したがってこのシーンは回想シーンなのか、それともピーターが繰り返しずっとこの映像をみているのかです。いずれにせよ切ない。
22秒目、地上へとダイブするスパイダーマン。マスクの中の彼の顔という画期的な描写です。そう、スパイダーマンのコスチュームは今までのようなアイアンマン型のハイテクのナノスーツではなく、布のマスクです。それがよくわかる。
30秒目からまたちょっと切ない。ピーターはネッドたちをずっと追っかけていたのですね。もちろん先方は気づきません。ここに入るピーターのモノローグは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の最後でピーターがネッドとMJに自分のことを思い出してもらおうと用意して、でも言い出せなかったメモの内容です。前3作のあどけなさが抜け、ぐっと大人の顔になったピーターです。このメモを手にしているシーンでちゃんと手首にウェブシューターが付いています。
個人的に34秒目の、ピーターがスパイダーマンのコスチュームを選択しているシーンが好きです。コミックにも出てきますが、こういう描写はスパイダーマンならでは。
36秒目、ここがちょっと面白い。恐らくスパイダーマンがニューヨークの街のヒーローとして感謝される。それで“街の鍵”(名誉市民になると渡される記念品)が贈呈されます。こういうシーンはサム・ライミ×トビー・マグワイアの『スパイダーマン3』にもありましたね。ここでこの贈呈品を渡している、市の要職(市長?)の女性はシーラ・リベラ(ザブリナ・ゲバラ)というキャラです。そう! ドラマシリーズ『デアデビル:ボーン・アゲイン』においてフィスク市長(その正体は犯罪王キングピン)の補佐として出てくる女性です。フィスクが市長のままならスパイダーマンを表彰するということはありえません。なぜなら、フィスクはこういうヒーローを排除しようとしていたから。つまりこれは3月25日から始まる『デアデビル:ボーン・アゲイン』のシーズン2において、フィスクが退陣するということを示唆しています。前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では、スパイダーマンはミステリオ(ジェイク・ギレンホール)殺しの疑いをかけられ、炎上中でした。しかしこの4年の間で、また市民に愛されるヒーローになったのかな?
40秒目、この表彰の様子をMJとネッドが偶然みている。このときMJはなにかを感じているようです。ワクワクのストリートファイト! そしてピーターを助けるブルース<ハルク>バナー博士!
43秒目からのアクションは鳥肌もの。まずこういう形でビルから飛び降り現場へ向かうシーンの躍動感! 今までにはないスパイダーマンの見せ方です。そして装甲車とのバトル、ここにパニッシャー(ジョン・バーンサル)がやってきます! スパイダーマンとパニッシャーのやりとりを聞くと、2人は(この4年間の間で)顔見知りの間柄のようです。パニッシャーことフランク・キャッスルにそれこそフランクに話しかけています。コミックではおなじみのパニッシャーのバンも登場! ライダーキックならぬスパイダーキックもカッコいい! パニッシャーが不適切なセリフを言おうとすると蜘蛛糸で口をふさぐ演出には笑いました。そう、スパイダーマン映画はR指定ではないから。
1分8秒目に出てくる、恐らくMJの新恋人でしょう。ファンの間でこの男はコミックに出てくるポール・ラヴィンではないかとの憶測があります。このキャラについて説明すると長くなりますが、とある理由で4年ほどMJとカップルだった男です。
1分13秒目から、先ほど書いたようにピーターの身体に変化が起こります。
1分29秒目から、この異変についてピーターが助言を求めるのがブルース・バナー博士(マーク・ラファロ)です。そう、ハルク。この登場のさせ方は上手いです。コミックや小説版ではスパイダーマンとハルクが戦う話はいくつかあるので、てっきりその路線を期待しましたが、基本はピーターの危機に協力する天才科学者バナーとしての登場なのですね。『アベンジャーズ/エンドゲーム』では共闘しているから本来2人は知り合いですが、バナー博士もまたドクター・ストレンジの魔法によってピーターの存在を記憶から消されているのです。だから「どこかで会った?」と反応するわけです。よく見ると、バナー博士はなんらかのデバイスを腕にしています。これはドラマ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』で付けていたデバイス。ハルクへの変身を止める装置です。このあと、水滴が落ち苦悩するスパイダーマンのシーン。そう、DNAの変化で異常なレベルまで感覚が鋭くなってしまったということでしょう。
1分38秒目、体から蜘蛛糸が出るようになり、それをまだ制御できていないことがわかります。
ここが物語の肝? 謎だらけのシーンの連続
1分43秒目、メイおばさん(マリサ・トメイ/回想シーンでいいから出てきてほしい)のお墓参りを経て、ここからのシーンが謎だらけなのです。「クモには成長期が3回ある、その周期の間に脅威にさらされる」という意味深なナレーション、そして謎の施設に囚われている人、爆発、スパイダーマンが(恐らくさっき追っかけていた装甲車に)閉じ込められていた老女を救う、しかし彼女はなんらかのサイキックパワーを持っている、その攻撃にさらされる隊員たち。この隊員たちはヒーローを忌み嫌う政府の組織ダメージ・コントロール局(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』やドラマ『ワンダーマン』にも出てきましたね)の隊員と思います。
1分56秒目でスパイダーマンと話をしている黒人男性が言います。「ニューヨークが危機に直面している、姿なき相手だ」と。まずこの黒人男性はダメージ・コントロール局の要職でしょう。彼が言う「ニューヨークの危機」を招いているのが、1分57秒目に後ろ姿が映る謎の人物(これがセイディー・シンクの演じるキャラ)と思われます。したがって、この謎の人物が今回の物語の鍵でしょうか? セイディー・シンクの役についてはファンの間で憶測合戦が続いていますが、まず彼女がジーン・グレイを演じるとの説。ジーンはX-MENのキャラで強大なサイキックパワーの持ち主です。ぶっちゃけ、ジーンとスパイダーマンが絡むというのはいま一つピンときませんが、この先のMCUがミュータントやX-MENの登場を匂わせていくのであれば、その可能性は十分あります。もう一つは、クイーン(スパイダークイーン)説。前述のとおり、ピーターを巨大な蜘蛛に変えた人物。彼女の登場ならピーターの蜘蛛化も説明がつきます。このあとは嬉しくなるような描写が続きます。パニッシャーやMJとのタッグを予感させつつ……。
1分58秒目、サソリを模した怪人スコーピオン(マイケル・マンド)登場。『スパイダーマン:ホームカミング』でフェリーのシーンに登場した悪党マック・ガーガンがスーパーヴィラン化した姿です。
2分8秒目、このシーンがファンを狂喜させました。スパイダーマンがデビューした『アメイジング・ファンタジー』誌15号の表紙の再現なのです。しかしなんかこの空の感じが『サンダーボルツ*』のクライマックスのヴォイド空間の侵食に似ていませんか? ファンの間では、『サンダーボルツ*』で描かれたニューヨークの危機において、スパイダーマンも市民を守っていたということが語られるのではと盛り上がっています。というのも、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』にフローレンス・ピュー演じるエレーナが登場するとの噂もあり、辻褄が合います。
2分9秒目はスパイダーマンがブーメランというヴィランと戦っています。その名の通り、ブーメラン使いです。
2分10秒目はこれまたヴィランの一人、タランチュラとの戦い。これもこのキャラが登場した『アメイジング・スパイダーマン』134号の表紙の再現(光文社版『スパイダーマン』をお持ちの方は8巻です)。このコミックだと、パニッシャーがスパイダーマンをタランチュラの仲間と思い処刑しようとするが、誤解が解けるという流れです。つまり、スパイダーマンとパニッシャーが和解するきっかけはタランチュラがもたらしました。
2分11秒目から先にも述べたようにザ・ハンド。スパイダーマンがなぜマスクをとって戦っているのか? ピーターの目の変化の謎は? など、気になるシーンがいっぱいです。今回の監督デスティン・ダニエル・クレットンは『シャン・チー/テン・リングスの伝説』の監督。前作でのテン・リングス団のマーシャルアーツ系のアクションも素晴らしかったので、今回のザ・ハンドの描写にも期待!
2分24秒目、MJとのやりとり。ここでMJがしているペンダントに注目。そう! 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』でピーターがプレゼントした、あのペンダントです!
以上です。いろいろ魅力的なシーンが多くワクワクしますが、これでも本作の全貌は掴めません。というのも、一番肝心のメインヴィランが誰かが見えてこないのと、重要キャラであるセイディー・シンクの役がわからないからです。しかしアクションとかは相当カッコよく、これまでにないスパイダーマンの魅力をたっぷりとみせてくれそうです! GO! SPIDEY! GO! スパイダーマンの夏が楽しみです!
■公開情報
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』
7月31日(金)全国公開
出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ジェイコブ・バタロン、ジョン・バーンサル、トラメル・ティルマン、マイケル・マンド、マーク・ラファロ
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
スタン・リー&スティーヴ・ディッコのマーベル・コミックに基づく
製作:ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル、アヴィ・アラド、レイチェル・オコナー
エグゼクティヴ・プロデューサー:ルイス・デスポジート、デヴィッド・ケイン
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
MARVEL and all related character names: ©︎ & TM 2026 MARVEL
公式サイト:https://spiderman-movie.jp
公式X(旧Twitter):https://x.com/SpidermanMovieJ