宮尾俊太郎、『パリに咲くエトワール』の細かな描写を絶賛 「勇気をいただきました」
3月13日に全国公開されるオリジナル劇場アニメーション『パリに咲くエトワール』のK-BALLET TOKYOコラボ特別試写会が3月3日に新宿ピカデリーにて開催され、バレエダンサー・俳優であり、K-BALLET TOKYOの芸術監督を務める宮尾俊太郎が登壇した。
本作は、『ONE PIECE FILM RED』『コードギアス 反逆のルルーシュ』などを手がけた谷口監督と、『崖の上のポニョ』『魔女の宅急便』など多くのスタジオジブリ作品でキャラクターデザイン・原画を務めた近藤勝也が初めてタッグを組んだオリジナル作品。1912年のパリを舞台に、画家を夢見る少女・フジコ(當真あみ)と、薙刀の名手でありながらバレエへの憧れを秘める少女・千鶴(嵐莉菜)が、異国の地で互いに支え合いながら夢を追いかける姿を描く。
いち早く映画を鑑賞したという宮尾は、「作画、アニメーションの美しさが素晴らしくて。幼少の頃からジブリを見て育ちましたので、どこかすごく懐かしい思い出に浸らせていただきながらも、現代の持つ技術というんでしょうか、カメラワーク、絵の美しさが圧巻でした。僕たちの世界もそうなんですけど、古典的に大切にし続けているものと現代の技術の掛け合わせた名作がここにできたんだなと思いました」と絶賛。さらに、「今この時代で世界でも大変なことが起こっている中、芸術の持つ力というのは国境を超えて輪を作っていくことができるんだなということを、改めてこの映画を観て確信させていただきましたね」と、混迷する世界情勢と芸術の関わりについても言及した。
プロの目線から見た本作のバレエシーンについて聞かれると、「絵がすごくバレエのことを分かってらっしゃって、僕の目線からいうと音楽と動きがすごくあっていて、バレエの動きをアニメーションで表現する際、なかなか精密に合わせることが難しい。そこをきっちりと作っていらっしゃるなという印象と、バレエって動きに常にねじりが入っていることが多いので、それをアニメーションにすることがすごく難しいと思うんです。なので上半身の動き、顔のつけ方も横じゃなくて斜め、360度全部使いますので、そういったものを作画の動きの中に感じたので、それは素晴らしいなと思いました」と高く評価した。
また、主人公のフジコや千鶴と同年代の頃にフランス・カンヌへ留学していた経験を持つ宮尾は、「日本とは違う建築、石畳とか石造りのお家……年月が経っている“良き古さ”と言いますか、そういった街並みがすごく美しくて、そういった描写がこの作品の中でたくさん描かれていて、何か僕も留学中に大変な思いだったりとか色々『キツイな』と思う稽古の日々を過ごしていましたけれども、そういった街の情景や夕陽の美しさが心を癒してくれた。この作品の描写で当時の風とか香りとかが飛んでくるような感じがしました」と、自身の思い出を重ね合わせながらリアルな情景描写に感嘆の声を上げた。
異国の地で夢を追うフジコと千鶴の姿に触れ、宮尾は「今の方々に“こうしていいんだよ”ということをお伝えできるとしたら、『弱さをさらけていい』『弱さを人に見せるという勇気を持つこと』はすごく大事だなと思いました。そうしたらきっと周りの方が助けてくれるし、自分の足りないところを聞きにいくということ、これはすごく大切なこと。それでもしも自分が輝けたのであれば、その後今度自分が助ける側になればいいんだなということを思いました。まずは弱さをさらける勇気というのは若い頃だけじゃなくて、大人になってからも……大人になった方が勇気がいると思うんですけど、そういう勇気を持ってもいいんじゃないかなと思いました」と、人生の先輩として温かいメッセージを送った。
最後に、「本当に大変な時代になってしまっていますけれども、この映画を観て勇気をいただきましたので、どうか皆さんもこの時間を楽しんで」と締めくくった。
■公開情報
劇場アニメ『パリに咲くエトワール』
3月13日(金)全国公開
出演:當真あみ、嵐莉菜、早乙女太一、門脇麦、尾上松也、角田晃広、津田健次郎、榊原良子、大塚明夫ほか
原作:谷口悟朗・BNF・ARVO
監督:谷口悟朗
脚本:吉田玲子
キャラクター原案:近藤勝也
キャラクターデザイン・総作画監督:山下祐
音楽:服部隆之
主題歌:「風に乗る」緑黄色社会(ソニー・ミュージックレーベルズ)
アニメーション制作:アルボアニメーション
製作:「パリに咲くエトワール」製作委員会
配給:松竹
©「パリに咲くエトワール」製作委員会
公式サイト:https://sh-anime.shochiku.co.jp/parieto-movie/
公式X(旧Twitter):@parieto_movie
公式Instagram:@parieto_movie