ドラマ『惡の華』常磐文役に乃木坂46 中西アルノの衝撃 “笑顔の奥にある影”がハマる予感

 鈴木福とあのがW主演を務めるドラマ『惡の華』(テレ東系)の追加キャストとして、乃木坂46の中西アルノが出演することが発表された。

乃木坂46 中西アルノ、『惡の華』常磐文役で地上波ドラマ初出演 井頭愛海が佐伯奈々子役に

4月9日24時よりテレ東ほかで放送される、鈴木福とあのがW主演を務めるドラマ『惡の華』の追加キャストとして、井頭愛海、須藤千尋、…

 原作は、押見修造による同名漫画で、思春期の衝動や逸脱を容赦なく描いた問題作として知られている。今回の実写ドラマ化は、全12話で中学編から高校編、さらにその先の未来までを描く構成となっており、学生時代のその出来事が人生にどう尾を引くのかまで映像で描こうとしている。

 物語の中心にいるのは、内向的で文学好きな少年・春日高男(鈴木福)と、強烈な存在感を放つ仲村佐和(あの)。春日は、憧れの同級生・佐伯奈々子(井頭愛海)の体操着を衝動的に盗んでしまい、その現場を仲村に見られたことから、歪んだ主従関係へと引きずり込まれていく。秘密を共有することで生まれる結びつきは、甘さよりも痛みを伴い、春日の精神を追い詰めていく。原作でも特に印象的だった、この息苦しい関係性が、ドラマでも重要な軸になっている。

 そんな春日の前に高校編で現れるのが、中西が演じる常磐文だ。中西にとっては、今回が地上波ドラマ初出演。しかも常磐は、春日の時間をもう一度動かしていく高校編の鍵となる人物でもある。追加キャスト解禁の中でも、とりわけ大きな注目を集めたのは、その重要度の高さゆえだろう。もちろん、筆者もこの発表にいちばん反応した1人だ。

 常磐は、社交的で明るく、クラスの中でも自然と人が集まるタイプの女子生徒として登場する。誰にでも分け隔てなく接し、男子からの人気も高い。一見すると、春日がこれまで出会ってきた人間とは正反対の存在に見える。ただ、常磐は明るい人気者で終わる人物ではない。どこか仲村を思わせる影を抱えていて、春日の心の奥に踏み込める強さがある。仲村との出来事で時間が止まってしまった春日に向き合い、少しずつ彼の止まった感情を動かしていく存在だ。春日の傷や歪みを理解しながらも、同じ場所に留まることはしない。寄り添いながら、無意識のうちに前へ進ませてしまう。その明るさは癒やしであると同時に、春日にとっては新たな痛みの入口にもなり得る。だからこそ、この役には、笑顔の裏に影を感じさせる説得力が求められる。

 実写版『惡の華』といえば、2019年公開の映画で常磐を演じた飯豊まりえの存在も大きい。映画版の常磐は、とにかく眩しい。ただ明るいというより、春日が一瞬で目を奪われてしまう清潔感と、距離の取り方のうまさがあった。笑顔は軽やかなのに、必要以上に踏み込みすぎない。けれど、突き放しているわけでもない。その絶妙な距離感を、飯豊は声のトーンと目線で作っていたように思う。一方、ドラマ版は全12話という時間を使い、関係性の変化を丁寧に積み重ねていく。常磐も、出会った瞬間から完成された存在ではなく、春日との関係の中で少しずつ印象を変えていく人物として描かれるはずだ。

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