ボカロノスタルジーを超えた 『超かぐや姫!』は現代アニメファンを本気で感動させる傑作に
また作品の全体が「電子の存在といかに触れ合うか」というテーマに貫かれていることも、『超かぐや姫!』の重要なポイント。というのも初期のボカロ文化では、初音ミクのことを“感情をもった存在”として描こうとする楽曲が人気を博していた。作中でも使われたryoの「メルト」や「ワールドイズマイン」は、まさにその代表曲といえる。
つまり同作におけるボカロ文化の参照は話題作りで終わるものではなく、物語上の必然性があるのだ。“恋する少女”としての初音ミクを表現してきたryoが、同作のためにヤチヨの心情がこもったメインテーマ「Ex-Otogibanashi」を書き下ろしていることも、こうした文脈で受け止めることができる。
作中に出てくる他の楽曲はもちろん、YouTube上の「歌ってみた」動画も同様で、本編視聴後に聴くとある種のキャラクターソングとして成立していることに気付くはずだ。いわば1度目は懐かしの名曲として、2度目はキャラクターの心情を汲み取った名曲として楽しめる“2度美味しい”仕掛けになっており、各動画のコメント欄が大いに盛り上がっている。
また、そんなボカロ曲を渾身の歌声で表現してみせた声優たちの力も見逃せない。ヤチヨ役を演じているのは早見沙織だが、その透明感のある歌声は“カリスマ的な歌姫”というキャラクター性とともに、手の届かない次元に存在していることの儚さも表現している。
そしてかぐや役の夏吉ゆうこは、豊かな感情表現を織り込んだ圧巻の歌唱力を披露。アッパーな曲がよく似合う歌声でありながら、“明るいだけじゃない”という多面性を感じさせるという離れ業で、かぐやというキャラクターの魅力を引き出している。
ボカロ文化を懐かしのコンテンツとして取り上げるのではなく、その本質を汲み取って現代に蘇らせてみせた『超かぐや姫!』。オリジナルアニメの歴史に残るほどの独創的な作品となっているので、ぜひ本編を視聴してその感動を味わってほしい。
■配信情報
『超かぐや姫!』
Netflixにて世界独占配信中
キャスト:夏吉ゆうこ(かぐや役)、永瀬アンナ(酒寄彩葉役)、早見沙織(月見ヤチヨ役)、入野自由(帝アキラ役)、内田雄馬(駒沢雷役)、松岡禎丞(駒沢乃依役)、青山吉能(綾紬芦花役)、小原好美(諌山真実役)、釘宮理恵(FUSHI役)、ファイルーズあい(忠犬オタ公役)、花江夏樹(乙事照琴役)
劇中歌楽曲提供:ryo (supercell)、yuigot、Aqu3ra、HoneyWorks、40mP、kz(livetune)
監督:山下清悟
脚本:夏生さえり、山下清悟
ツクヨミキャラクターデザイン:へちま
現実キャラクターデザイン:永江彰浩
ライブ演出:中山直哉
美術監督:宍戸太一
色彩設計:広瀬いづみ
ツクヨミコンセプトデザイン:東みずたまり、フジモトゴールド(ゴキンジョ)
現実コンセプトデザイン:刈谷仁美
CG監督:町田政彌(スティミュラスイメージ)
CG背景:草間徹也(キューンプラント)
編集:木南涼太
撮影監督:千葉大輔(Folium)
音楽:コーニッシュ
音響監督:三好慶一郎
企画・プロデュース:山本幸治
製作:コロリド・ツインエンジンパートナーズ
アニメーション制作:スタジオコロリド、スタジオクロマト
©コロリド・ツインエンジンパートナーズ
公式サイト:https://www.cho-kaguyahime.com
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