『教場 Reunion』の役割とは? シリーズの“様式美”と木村拓哉=風間公親の変化を解説
この“風間教場”において常に機械的で冷酷無比な教官であり続けた風間が、一人の人間として、信念を持った警察官としての表情を見せる瞬間。それはもう一つの“いつもと違う”部分にも通じていくものだろう。過去の“風間教場”ならびに“風間道場”出身の教え子たちが、密かに十崎のゆくえを追って連携を取っていること。そのなかで、風間と十崎の因縁の正体――つまり先述の「妹は、どこだ」の意味――がはっきりと見えてくるのである。自ずと、『教場 Requiem』では『教場0』でも見られなかった風間の人間的な部分がよりあらわになるような予感がただよう。
それにしても、この教え子たちが“期”や各々の立場をまたいで動く姿。警察官を育てる教場という場が単なる一期一会の空間としてではなく、一般的な学校の教室における教師と生徒の関係以上に、風間という教官のもとで同じ志を持つ者同士がつながる場所であることが象徴されているといえよう。もちろんそれは、今回のラストシーンで示されるように“悪い意味”でも、なのかもしれない。
最後にひとつだけ気がかりなことを挙げるとすれば、今作がNetflixでの配信公開だったのに対し、次作『教場 Requiem』は劇場公開されるという点だ。『教場 Reunion』単体では完結しておらず、これを観ておかなければ『教場 Requiem』を把握するのも難しい作りとなっているに違いない。よくあるテレビドラマの劇場版(あるいはテレビ放送されたSPドラマと連動した劇場版)とは異なる、メディアを横断する続編の難しさがここにはあり、作品評価よりも興行的な成否への興味がどうしても勝ってしまう。
■配信・公開情報
映画『教場 Reunion』
Netflixにて独占配信中
映画『教場 Requiem』
2月20日(金)より劇場公開
出演:木村拓哉、綱啓永、齊藤京子、金子大地、倉悠貴、井桁弘恵、大友花恋、大原優乃、猪狩蒼弥、中山翔貴、浦上晟周、丈太郎、松永有紗、佐藤仁美、和田正人、荒井敦史、高橋ひとみ、佐藤勝利、中村蒼、小日向文世、赤楚衛二、白石麻衣、染谷将太、川口春奈、味方良介、大島優子、三浦翔平、濱田岳、福原遥、目黒蓮、坂口憲二
原作:長岡弘樹『教場』シリーズ/『新・教場』『新・教場2』(小学館刊)
脚本:君塚良一
監督・プロデュース: 中江功
配給:東宝
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