橋本環奈と再タッグ『ヤンドク!』&原作もの『パン恋』 1月ドラマは根本ノンジ作品に注目
2026年の冬クールドラマには、根本ノンジ脚本のドラマがなんと2作もある。
一作は、1月10日から土曜ドラマ(日本テレビ系土曜21時枠)で放送される『パンダより恋が苦手な私たち』。
瀬那和章による同名小説をドラマ化する本作は、仕事、恋愛、人間関係など、現代人が抱える悩みを“動物の求愛行動”から解き明かし、幸せになるヒントを描く“アカデミック・ラブコメディ”。
瀬那和章の同名小説(講談社)を原作とする本作は、動物の求愛行動を通して悩みを解決するコメディドラマ。主人公の女性編集者・柴田一葉を演じるのは、根本ノンジ脚本のドラマ『パリピ孔明』(フジテレビ系)で、アマチュアシンガーの月見英子を演じた上白石萌歌。予告編を観た印象では、恋愛コラムを任された柴田が超変人の動物学者・椎堂司(生田斗真)とともに、恋愛の悩みを解決していくドラマとなりそうだが、上白石と生田を筆頭とする出演者の演技が振り切っており、お仕事ものの楽しいコメディドラマとなりそうだ。
もう一作は、1月12日から月9(フジテレビ系月曜21時枠)で放送される『ヤンドク!』。本作は、高校を退学した元ヤンキー娘の脳神経外科医・田上湖音波が活躍する痛快医療エンターテインメント。主人公の元ヤンの女性医師を演じるのは、根本ノンジが脚本を手掛けた、2024年度後期のNHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)『おむすび』で主演を務めた橋本環奈だ。
『おむすび』で演じた米田結がシリアスな悩みを抱えた等身大の女性だったのに対し、『ヤンドク!』のヒロインは橋本が得意とする漫画チックなコミカルなキャラクターに見える。ただ、予告映像を観た印象ではシリアスな医療ドラマのようでもあり、コメディとシリアスのバランスがどうなるのか、とても気になる。
橋本環奈「仕事もプライベートも大事にしたい」 朝ドラから舞台、映画まで濃密な2025年
月9『ヤンドク!』で主人公の田上湖音波を演じるのは、今回が月9初主演となる橋本環奈。撮影序盤の手応えから吉田鋼太郎との親子共演の…根本ノンジは多作な脚本家で『おむすび』の放送期間中も『無能の鷹』(テレビ朝日系)という深夜帯のドラマを手掛けていた。そのため同クールにテレビドラマを2作手掛けること自体は決して珍しいことではないのだが、今回はどちらも民放プライムタイムの連続ドラマだということに驚かされる。
筆者が初めて根本ノンジを意識したのは、2007年のテレビドラマ『セクシーボイスアンドロボ』(日本テレビ系)の第5話だった。
当時の根本は日本テレビの若者向けドラマのエピソードを執筆する機会が多かった。その後は活躍の場を深夜ドラマへと広げていき、毎クール必ずどこかのドラマで根本の名前を見る状態が一時期は続いた。
そのため当時は「どういう脚本家なのか?」と一視聴者として気になっていたが、手掛けるドラマの多くは原作ものとアイドルドラマが多かった。だから、根本ノンジの作家性のようなものはなかなか見えてこなかったので、多作の職人脚本家という印象だった。その認識は今もあまり変わっていないのだが、次第に単独執筆の作品が増えてくると、根本ノンジがどういう脚本家なのか少しずつ見えてきた。
根本は『正直不動産』(NHK総合)、『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』(日本テレビ系)といった漫画原作のドラマを多数手がけ、高い評価を獲得している。
原作もの、中でも漫画原作のドラマに対する視聴者の目はとても厳しいが、根本の脚色が絶賛されるのは、原作のよさを抽出した上で、連続ドラマという表現の中で物語を再構成する手腕が見事だからだ。これは原作を丁寧に読みこんでいるからこそ可能なことで、毎回原作者から絶賛されている。
小説原作の『パンダより恋が苦手な私たち』も根本が脚色するため、とても面白くなるのではないかと思う。