劇場版『わたなれ』の止まらぬ快進撃 中村カンナらキャスト陣の“ハマり役”をファン絶賛

 7月から9月にかけて放送され、大きな人気を博した百合アニメ『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』。11月21日からは期間限定で劇場上映版が公開されているが、各劇場で満員の回が続出しているらしく、上映期間が1週間延長されることが発表された。12月9日には応援上映も開催される。

 主人公・甘織れな子役を声優の中村カンナが演じており、あまりにもハマり役となっていることから、一部では「れな子本人」とまで言われているようだ。一体なぜそこまでファンの心が鷲掴みにされているのだろうか。

 通称『わたなれ』と呼ばれている本作は、ダッシュエックス文庫より刊行された同名のライトノベルが原作。高校デビューを果たした“元陰キャ”の主人公・甘織れな子が、生粋のカースト上位女子である王塚真唯から突然告白され、女性同士の恋愛に目覚めたり目覚めなかったりする百合ラブコメだ。

 序盤は恋人になりたい真唯と、友達という関係でありたいれな子の戦いが描かれていたが、気付けば「れな子が真唯を無自覚にオトしているのでは?」という展開に。それどころか他のヒロインたちにも天然タラシな言動を発揮していき、れな子を中心とした百合ハーレムのような関係性が構築され、「れな子が悪いんだよ」というネットミームまで生まれるに至った。

 そんな稀代の悪女・れな子を演じたのが、若手声優の中村。これまでも『それでも歩は寄せてくる』の八乙女うるしや、『歴史に残る悪女になるぞ』のウィリアムズ・アリシアなどを演じてきた声優だが、そんな中でも今回のれな子役は輪をかけて役にハマっていたと評判だ。

 大前提として、『わたなれ』のメインキャストは全員ハマり役ではある。恋愛に猪突猛進なスパダリ・王塚真唯役の大西沙織、清楚な癒し系だが実は甘えん坊な瀬名紫陽花役の安齋由香里、プライドが高い黒髪文学少女・琴紗月役の市ノ瀬加那、グループのマスコット的存在・小柳香穂役の田中貴子と、それぞれの声優が個性を爆発させている。

 しかしその中でも中村の演技は、とくに大きな注目を浴びている印象だ。その理由は、甘織れな子というキャラクターが持つ“とある特殊性”が、中村の演技とぴったりマッチしていたことにあるのではないだろうか。

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