『CROSSING 心の交差点』山口智子ナレーションの予告編公開 「久しぶりに感動しました」

 2026年1月9日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほかにて全国公される映画『CROSSING 心の交差点』より、山口智子がナレーションを務めた予告編とオフィシャルインタビューを収めた特別映像が公開された。

 本作は、ジョージアのトランスジェンダーの少女と、彼女を支え続けた祖父との実話に着想を得、綿密なリサーチを重ねて、イスタンブールのトランスコミュニティを描き出したヒューマンドラマ。監督と脚本は、前作『ダンサー そして私たちは踊った』が第92回アカデミー賞国際長編映画賞のスウェーデン代表に選出されたレヴァン・アキン監督が務めた。

 ジョージアに暮らす元教師のリアは、行方不明になったトランスジェンダーの姪、テクラを探すため、テクラを知るという青年アチとともに、トルコ・イスタンブールへと旅立つ。しかし行方をくらませたテクラを見つけ出すのは想像以上に困難だった。やがてリアは、トランスジェンダーの権利のために闘う弁護士、エヴリムと出会い、彼女の助けを借りることに。なぜテクラはジョージアを離れたのか。東西の文化が溶け合うイスタンブールを舞台に、テクラを探す旅を通して、リア、アチ、エヴリム、3人の心の距離が、少しずつ近づいていく。

 エヴリム役を実際にトランス女性であるデニズ・ドゥマンリが務め、現地のクィアコミュニティからスタッフを迎え入れた本作は、第74回ベルリン国際映画祭でLGBTQ+をテーマにした作品に贈られる最も歴史のある映画賞であるテディ賞審査員特別賞を受賞した。

『CROSSING 心の交差点』予告編

 公開されたのは、山口がナレーションを務めた予告編。旅好きとして知られ、世界の民族音楽を伝える映像ライブラリー「LISTEN.」を自らプロデュースする山口は、ジョージアからイスタンブールへ、トランスジェンダーの姪を探す主人公リアの旅路で紡がれる出会いや心の変化に寄り添うようなナレーションで彩った。

『CROSSING 心の交差点』山口智子インタビュー動画

 さらに、収録後のオフィシャルインタビューを収めた特別映像では、山口が「素晴らしい。久しぶりに感動しました。私は旅を愛していますけど、旅の意味を深く考えさせられました。本当に大切なものは何かということを自分自身に問い続けること、それが旅なんだよなと改めて考えさせられました」と作品への強い共感を語っている。また、舞台となるジョージアとトルコ・イスタンブールについても「ジョージアとトルコは両国とも心から私が尊敬し愛する国。ジョージアにはポリフォニーの声を重ねていく“スプラ”という宴の儀式があり、その文化を心から尊敬しています。そしてイスタンブールは、アジアとヨーロッパが出会って、かけ橋となるボスボラス海峡がかかっている地。異文化と異文化を歴史の上でも地理の上でも結びつけたイスタンブールという土地で繰り広げられる物語は、ものすごく深いですし、意味がありますよね」と言及した。

 また、リア役を演じたムジア・アラブリについては、「素晴らしい俳優。強さと繊細さを内に秘め、ただそこに存在しているだけで多くのことを伝えてくれる」とその表現力を絶賛した。

■公開情報
『CROSSING 心の交差点』
2026年1月9日(金)Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国公開
出演:ムジア・アラブリ、ルーカス・カンカヴァ、デニズ・ドゥマンリ
監督・脚本:レヴァン・アキン
配給:ミモザフィルムズ
後援:スウェーデン大使館、デンマーク大使館
2024年/スウェーデン・デンマーク・フランス・トルコ・ジョージア/ジョージア語・トルコ語・英語/106分/カラー/16:9/5.1ch/原題:Crossing/字幕:横井和子
©2023 French Quarter Film AB, Adomeit Film ApS, Easy Riders Films, RMV Film AB, Sveriges Television AB
公式サイト:https://mimosafilms.com/crossing/

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