佐野勇斗、“考えすぎない芝居”の先に見つけた原点 『ESCAPE』でつかんだ新たな手応え

 佐野勇斗と桜田ひよりがW主演を務める日本テレビ系水曜ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』が、10月8日より放送される。本作は誘拐事件をきっかけに出会った2人の行方を描く、完全オリジナル脚本によるヒューマンサスペンスドラマ。佐野が演じるのは、貧しい環境で育ちながらもどこか憎めない誘拐犯・林田大介。桜田が演じる令嬢・八神結以と共に逃避行を重ねる中で、それぞれの価値観や心境に変化が訪れていく。

 本作で民放キー局GP帯ドラマ初主演を飾る佐野は、自身初の誘拐犯役で新境地に挑む。役者としてキャリアを重ねる中で見えてきた演技へのアプローチの変化、「自然にボケたりツッコんだりできる関係性」と語る桜田との掛け合いについて話を聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

映像を観て実感した作品の引き締まり

ーー金髪姿のビジュアルも印象的ですが、ファンの方から反響はありましたか?

佐野勇斗(以下、佐野):金髪姿はファンの方々にもすごく好評でした。先日、ティザー映像が公開されたときも、「本当に楽しみ」「早く観たい」という声をたくさんいただいて、嬉しかったですね。僕自身も映像を観て、まだご一緒していないキャストの方々のお芝居を初めて目にすることができて、作品全体がぐっと引き締まっているのを感じました。より一層、今後の撮影が楽しみになりましたし、自分もそこにしっかりと加わっていきたいと改めて思いました。

ーー初の誘拐犯役については、どのように感じていますか?

佐野:誘拐犯という役柄は初めてですが、「自分にはできない」とは思いませんでした。僕が演じる大介は周囲をよく見ているし、どこか優しさもあって、完全に自分の意思で主導的に誘拐をしているわけでもない。そういう複雑な背景を持つキャラクターなんです。まだ台本がすべて完成しているわけではないので未知の部分も多いのですが、桜田さんとの関係性をはじめ、物語を通して2人がどう変化していくのかに注目していただきたいです。作品のタイトルが『ESCAPE』というように、僕ら自身がさまざまな問題から逃げて、また立ち向かっていく姿が描かれています。その過程を通して、観てくださる方々に何かしらの感情や気づきを届けられたら嬉しいです。

ーー情報解禁時のコメントで、桜田さんから「すごく気さくで頭の回転が早い」と評されていましたが、佐野さんから見た桜田さんの魅力は?

佐野:僕から見ても、桜田さんは頭の回転がものすごく早い方だと思います。普段の会話でもテンポがすごく速くて、たまに「周りの人はちゃんとついて来られてるかな?」と思うくらい(笑)。でもそれは撮影を重ねるうちに出来上がったものではなく、初めてお会いしたときからそうだったので、「あ、相性がいいな」とすぐに感じました。お芝居に関しても同じで、桜田さんは“お芝居している感”がまったくなく、自然体のテンポや空気感で向き合ってくれるんです。そのおかげで僕自身も肩の力を抜いて、ナチュラルに演じられている気がします。本当に助けられていますね。

ーー具体的にはどういったお話をされるのでしょうか?

佐野:最近よく言われるのが、「佐野さん、記憶力やばいです」(笑)。僕、自分が話したことをあまり覚えていなくて、「それ、もう3回目です」ってツッコまれることがよくあるんですよ。そういうときに僕がボケたり、逆に桜田さんがボケたりして、お互いにツッコミを入れ合えるんです。自然にそういう掛け合いが生まれる関係性ですね。

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