ジェレミー・アレン・ホワイトが変貌 『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』本予告

 11月14日に公開される『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』の本予告が公開された。

 本作は、アメリカのシンガーソングライター、ブルース・スプリングスティーンを主人公とした伝記映画。1973年のデビュー以来、今もなお活躍し続けるスプリングスティーンは、自分自身の生きる喜びや苦悩、葛藤、痛みや怒り、現代社会が抱える矛盾や様々な問題を歌い続けている。1984年に発表したアルバム『Born In The U.S.A.』は84週連続でベスト10入りを果たし、全世界で3000万枚以上を売り上げた。

 2023年に発表されたウォーレン・ゼインズの小説を基にした本作では、誰にも頼らず、わずか4トラックの録音機で吹き込んだ6枚目のアルバム『ネブラスカ』を製作する若きスプリングスティーンの姿が描かれる。第82回アカデミー賞で主演男優賞と歌曲賞を受賞した『クレイジー・ハート』のスコット・クーパーが監督を務め、原作者のゼインズとともに脚本も執筆した。

 主人公のスプリングスティーンを演じるのは、『一流シェフのファミリーレストラン』のジェレミー・アレン・ホワイト。マネージャーのジョン・ランダウ役は、『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』のジェレミー・ストロングが務める。また、ガールフレンドのフェイ・ロマーノ役で『帰らない日曜日』のオデッサ・ヤング、父親役で『アドレセンス』のスティーヴン・グレアムが出演。そして『リチャード・ジュエル』のポール・ウォルター・ハウザーが、サウンドエンジニアのマイク・バトランを演じている。

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』本予告

 本日9月23日、スプリングスティーンの誕生日にあわせて公開された本予告は、巨大スタジアムを埋めつくした観客に向かって、スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)がギターを振りかざす場面で始まる。その後、一転してロックンロールの音が遮断され、森の中の一本道を歩きながら「人々が見つめるのは、理想を映した俺の姿」だと独白するスプリングスティーンの背中が。そしてマネージャーのジョン・ランダウ(ジェレミー・ストロング)とスプリングスティーンがニューアルバムについて話し合う姿も映し出される。誰もいないメリーゴーランド場の映像に、ランダウの「彼は、成功や名声を置き去り
にすることに罪悪感を抱いていた」という声が重ねられていく。ひっそりと静まった夜、車の中から彼が見つめているのは、今は誰も住んでいないニュージャージーの家。幼き日の姿がモノクロの画面と「過去は俺を追いかけ、未来は逃げていく」というモノローグの後、スプリングスティーンの父(スティーヴン・グレアム)との日々が浮かび上がる。

 レコード会社を訪れたランダウに声をかけた重役は、「次のアルバムは必ず大成功する。それを逃がすわけにはいかない」と一気にまくし立てる。コンサートの熱狂がホワイトアウトし、夜の街を歩くランダウはスプリングスティーンに「初めてチャートのトップ10に入った。連中は流れに乗ることしか頭にない」と伝える。過去のトラウマと大ヒットを求められるプレッシャーを振り払うかのように、ニュージャージーの自宅にわずか4チャンネルの録音機材を用意したスプリングスティーンはレコーディングの準備を進めていく。ダイナーで顔を合わせたランダウに「今の俺にはそれだけが意味を持つ。それだけが信じられるものだ」と、新アルバム『ネブラスカ』がどんな意味を持つかを伝えると、ランダウは「どんな代償を払っても、手に入れる」と念を押す。こうしてふたりはロックの深淵へと踏み出していく。

 そして『ネブラスカ』に収められた「Atlantic City」が流れ始めると、過去と現在、そして未来を象徴するかのように橋が描写される。スプリングスティーンは自宅にこもって創作を続け、ランダウは「キャリアとしては常識外れに見える。だが、それが彼の狙いだ。彼には確かに感じているものがある。とても個人的なことだ」と、レコード会社の重役に誠実に向き合う。バーで酒を飲む父の大きな背中に恐る恐る手をかけた幼き日、そして突然姿を消した父に再会する成長した今。ふたつの場面が重なって、決して消し去ることのできない過去と、未来への重圧を抱えた33歳のスプリングスティーンの葛藤が浮き彫りになっていく。そして、孤独のハイウェイを走るスプリングスティーン、いつも彼を見守るランダウの微笑みが切り取られた後、小さなライヴハウスのステージに立ったスプリングスティーンが「曲作りは答えを出す旅だ。誰かが人生に小さな意味をくれる」と目を輝かせる。観客の熱狂、恋人とのひととき、砂漠を疾走する車、いつも優しい母との抱擁、スタジオセッションなどの映像が続く本予告は、「完璧じゃなくていい、心に響けばいい」とスプリングスティーンの切実な言葉で結ばれている。

■公開情報
『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』
11月14日(金)全国ロードショー
出演:ジェレミー・アレン・ホワイト、ジェレミー・ストロング、ポール・ウォルター・ハウザー、スティーヴン・グレアム、オデッサ・ヤング、ギャビー・ホフマン、マーク・マロン、デヴィッド・クラムホルツ
監督・脚本:スコット・クーパー
原作:ウォーレン・ゼインズ『Deliver Me from Nowhere』
プロデューサー:スコット・クーパー、エレン・ゴールドスミス=ヴァイン、エリック・ロビンソン、スコット・ステューバー
製作総指揮:トレイシー・ランドン、ジョン・ヴァイン、ウォーレン・ゼインズ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2025 20th Century Studios
公式サイト:https://www.20thcenturystudios.jp/movies/springsteen

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