白石麻衣、『最後の鑑定人』“変人”役の説得力 松村沙友理らが暴露した独特なこだわり

 そうした過去作の積み重ねを経て、今、白石が挑むのが“変人”というラベルを背負う役。だが、これは決して奇をてらった配役ではない。本人はかつてインタビューで「ぶっ飛んだ役の方が素に近いと思う」と語っており、完璧や清楚というイメージに縛られない役柄への志向を明確に示していた(※1)。実際、2017年に出演した『おしゃれイズム』(日本テレビ系)では、姉から「物が捨てられない」と暴露されるなど、“几帳面”とは正反対の一面が紹介されている。さらに、乃木坂時代のメンバーである松村沙友理や秋元真夏からは「着替えのとき絶対にパンツを見せない」という独特なこだわりも明かされており、日常に潜む“ズレ”や“変人性”もまたキャラクターにリアリティを与える土台となっている。

 バラエティ番組などでは柔らかく笑顔を見せる一方で、演技の中では冷静さや意志の強さ、独特の間の取り方で他者と距離を取る演技が光る。そうした両面性のある演技スタイルが、今作の高倉にどのように反映されていくのかが注目したいところだ。

 また、藤木とのバディ関係も見どころの一つとなるだろう。藤木はインタビューで白石について「演技も確かで頼もしすぎる」と語っており、年齢差やキャリアの違いを超えた信頼関係が垣間見える。実際、白石も「背中を追いかけたい」「お芝居を通して素の部分を知っていけたら」と話しており、撮影現場での化学反応にも期待が高まる。

 白石はこの作品のほかにも、2025年1月期に放送されたドラマ『法廷のドラゴン』(テレビ東京系)や映画『アンダーニンジャ』など、話題作への出演が続いており、今後の動向にも注目が集まっている。だが、そんな彼女にとっても、『最後の鑑定人』で演じる高倉は、単なる役の一つではなく、自身の個性と向き合い、それを演技へと昇華する試みとなるだろう。

 それを、白石麻衣はどのように解釈し、どのように具現化していくのか。その過程は、まさに俳優・白石麻衣の今を象徴するものになるはずだ。

参照
※1. https://mezamashi.media/articles/-/21033

■放送情報
『最後の鑑定人』
フジテレビ系にて、7月9日(水)スタート 毎週水曜22:00~22:54放送
※初回15分拡大(22:00~23:09放送)
出演:藤木直人、白石麻衣ほか
原作:岩井圭也
脚本:及川拓郎、山崎太基、北浦勝大、青塚美穂
演出:水田成英(FCC)、谷村政樹、清矢明子
プロデューサー:石原未菜、宮木正悟、郷田悠(FCC)
プロデュース協力:渡辺良介(大映テレビ)
制作協力:FCC
制作著作:フジテレビ
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