『WIND BREAKER』

　2024年に放送され大きな反響を呼んだ『WIND BREAKER』の第2期が、2025年4月より放送開始となる。近年のヤンキーバトル作品では『東京リベンジャーズ』や『ぶっちぎり?!』のようにタイムリープやファンタジー要素を取り入れたものも多いが、本作は昨今では珍しいシンプルな不良ジャンルのアニメでもある。男子高校生たちの友情はもちろん、拳一つで“てっぺん”を目指すさまが観ていて気持ち良い。

　物語の舞台は、偏差値は最底辺ながら、喧嘩では最強を誇る風鈴高校。新入生の桜遥は、この学校の“てっぺん”を目指して街の外からやってきた。しかし、実際の風鈴高校は「防風鈴（ボウフウリン）」と呼ばれ、街を守る正義の集団として機能していた。当初は戸惑いを見せる桜だったが、仲間たちが街を守るために戦う姿に心を動かされ、次第に風鈴高校や街に溶け込んでいく。

　第1期では原作の展開を丁寧に描き出し、ファンからの高い支持を得た本作。第2期では椿野佑や六方一座の活躍などの原作の人気エピソードとあわせて、ようやく居場所を見つけた桜の心境の変化も描かれていくのではないだろうか。

『山田くんとLv999の恋をする』

　2024年に放送されたTVアニメが大きな話題を呼んだ『山田くんとLv999の恋をする』。その実写映画が、2025年3月28日より全国公開される。HiHi Jetsの作間龍斗と山下美月がダブル主演を務めることで、さらなる注目を集めている。

　物語は、ネットゲーム「Forest Of Savior（FOS）」を舞台に展開する。主人公の女子大生・木之下茜は、ゲームを通じて知り合った女性に彼氏を奪われるという理不尽な形で失恋。その憂さ晴らしにFOSで雑魚キャラを狩っていた彼女の前に現れたのが、同じギルドの謎めいたプレイヤー「山田」だった。

　今の時代ならではのネットゲームをテーマにした作品で、アニメ版ではクールな山田役の内山昂輝と茜役の水瀬いのりによる絶妙な掛け合いが見どころとなった。さらに、ゲームらしさを演出する効果音など、アニメならではの表現も魅力の1つ。実写版では、これらの要素がどのように表現されるのか、アニメ版との比較を楽しむのも面白いだろう。

『お嬢と番犬くん』

　2018年12月より『別冊フレンド』にて連載されアニメ化もされた、はつはる原作の同名漫画を実写化した映画『お嬢と番犬くん』が2025年3月14日に公開される。

　物語の主人公は極道一家の孫娘・瀬名垣一咲。平凡な青春を夢見る一咲の高校入学と同時に、若頭の宇藤啓弥が年齢を詐称して同じ高校に入学し、一咲を守るため奮闘する姿を描いた“極道×青春”の異色なラブコメディとなっている。

　26歳のヤクザが男子高校生になるという斬新な設定はもちろん、悪い男や危険から一咲を守るためなら手段を選ばない啓弥の魅力的な姿も見どころだ。アニメ版では作画に賛否両論はあったものの、立場の差に年齢の差、さらには身長差にもキュンとくる2人の恋愛模様は多くのファンの心を掴んで離さない。実写版では、福本莉子とSixTONESのジェシーが初共演を果たすことでも注目を集めている。

　これら2025年上半期に続編や実写化を控えた注目作品は、どれも原作ファンを魅了してきた作品ばかり。年末年始のまとまった時間を使って、これらの作品と出会い直してみてはいかがだろうか。

■放送情報
『薬屋のひとりごと』
日本テレビ系「FRIDAY ANIME NIGHT（フラアニ）」枠にて、2025年1月10日（金）スタート 毎週金曜23:00〜放送
第1期：各種配信プラットフォームにて配信中
キャスト、悠木碧（猫猫役）、大塚剛央（壬氏役）、小西克幸（高順役）、種﨑敦美（玉葉妃役）、石川由依（梨花妃役）、木野日菜（里樹妃役）、久野美咲（小蘭役）、島本須美（ナレーション）
原作：日向夏（ヒーロー文庫／イマジカインフォス刊）
キャラクター原案：しのとうこ
総監督・シリーズ構成：長沼範裕
監督：筆坂明規
副監督：中川 航
脚本：柿原優子、千葉美鈴、小川ひとみ
キャラクターデザイン：中谷友紀子
美術監督：髙尾克己（ARED）
色彩設計：相田美里
CGIディレクター：永井有
撮影監督：鈴木麻予（T2 studio）
編集：今井大介
音響監督；はたしょう二（サウンドチームドンファン）
音楽：神前暁、Kevin Penkin、桶狭間ありさ
アニメーション制作：TOHO animation STUDIO×OLM
製作：『薬屋のひとりごと』製作委員会
©日向夏・イマジカインフォス／『薬屋のひとりごと』製作委員会
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