『離婚しない男』『おっさんずラブ』 令和のバズドラマに欠かせない“パワーワード”

 毎話衝撃の展開と強烈なワードが飛び出し話題の『離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―』(テレビ朝日系)。

 主人公・岡谷渉(伊藤淳史)の妻の綾香(篠田麻里子)と、不倫する司馬マサト(小池徹平)のワードチョイスはかなりインパクトがある。渉への復讐を心に誓っているからこそ、恥じらう綾香にとにかく渉よりも自分のほうが勝っているということを証明させるような言葉を引き出したがる。

 渉と自分を比較した上でのマサトの「俺のはビッグオアスモール?」という問いかけに、綾香は「ビッグとかスモールとかじゃない。グレイト! グレイテスト・ショーマン!」と返す。よくもこんな台詞が思い浮かぶものだと感心するほどくだらなくもありつつ、次は一体どんな“パワーワード”が飛び出すのだろうかとどこかで期待してしまう自分もいたりする。

 特に第6話で投入された岡谷夫婦を引っ掻き回す隣人・竹場ナオミ(藤原紀香)は存在自体がすでにトリッキーではあるものの、言動も相当ぶっ飛んでいる。ちんすこうを手土産に持ってきた渉に自分もたまたまパイを焼いていたと言って「パイとちんすこうで、パイちんパーティーしましょ~!」と事もなげに言う。「パイちんパーティー」という短いワードながらも破壊力は凄まじく、これ以上ない掛け合わせの妙を発揮していた。

 第7話では、マロンパイとミートパイを焼いたとして「パイパイパーティー」のお誘いを持ちかける重ね技を見せつける。篠田と藤原それぞれの振り切れた演技とシチュエーションも相まって、とてつもない爆発力と病みつきになる中毒性を発動させる数々のパワーワードが繰り出されていた。また、財田法律事務所所長・財田トキ子(水野美紀)も常に独特の言い回しでツワモノ感を漂わせているが、第8話では彼女の気になる過去も明かされるようだ。

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