【ネタバレあり】『単身花日』最終話で明かされた花の壮絶な過去 最後まで惑わせる展開に

「楽しかったね。あの頃、あんな毎日がずっと続いていくと思ってた」

 最後に思い出の中学校を訪れたときに、花がつぶやいた言葉に胸の奥がギュッと締め付けられた。青春は、いつか振り返ったときに気づくもの。渦中にいると、そのありがたさを感じることはできない。だから、ふと“あの頃”を思い出して、「もうあんなに楽しい日々は来ないんだな」と思ってしまうことがある。でも、当時の自分が聞いたら「そんなに楽しいことばかりじゃないよ。こっちだって、いろいろ頑張ってるんだよ」と言うのかもしれない。

 だからこそ、舜が「いつかさ、また楽しい日がくるよ。必ず、くる」と言い切ってくれたことに救われた。輝いていた過去にとらわれて、未来の幸せをつかみ損ねてしまったらもったいない。人生の幸福度は、自分が持っている手札をどれだけ尊く思えるのかで変わってくるものだから。

 花と片山が警察に自首をしに行ったあと、ようやく初恋に区切りをつけることができた舜。しかし、単身赴任を終えて東京に戻ると、ゆり子が別の男性と腕を組んで歩いていた。

「あの人、誰?」
「初恋は、ちゃんと殺しておかないとね」

 不敵な笑みを浮かべるゆり子。「これで、一件落着……」と思っていたわたしたちを、最後の最後まで惑わせてきた『単身花日』。次は、舜が“サレ夫”側になるストーリーも観てみたい。そんな期待がふくらむラストだった。

■配信情報
『単身花日』
TVer、TELASAにて配信中
出演:重岡大毅(WEST.)、新木優子、田中樹(SixTONES)、高梨臨、長井短、前原瑞樹、金澤美穂、宮崎莉里沙、小沢真珠、茅本梨々華、染谷隼生、高村佳偉人
原作:いわしげ孝 『単身花日』(小学館『ビッグコミックス』刊)
脚本:川﨑いづみ
演出:森脇智延、神徳幸治、瀬野尾一
音楽:沢田完
ゼネラルプロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)
プロデューサー:川島誠史(テレビ朝日)、島本講太(ジェイ・ストーム)、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)、小杉真紀(トータルメディアコミュニケーション)、石田菜穂子(テレビ朝日)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
制作著作:テレビ朝日、ジェイ・ストーム
©︎テレビ朝日
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