西垣匠、デビューからの3年は“体感的には半年” 今後は「限界を突破するくらいの気持ちで」

 カンテレ・フジテレビ系にて放送中の火ドラ★イレブン『時をかけるな、恋人たち』は、ヨーロッパ企画・上田誠がオリジナル脚本を担当。吉岡里帆演じる主人公・常盤廻と、未来からやってきたタイムパトロール隊員・井浦翔(永山瑛太)を中心としたSFラブコメディーだ。

 そんな“トキコイ”で主人公・常盤廻の会社の後輩・広瀬航を演じるのは、俳優デビューから3年、出演作が続く西垣匠だ。一見、爽やかな後輩かと思いきや、回を重ねるにつれて一筋縄ではいかない一面も見せる広瀬という役どころを、西垣はどう演じたのか。デビューからの日々を振り返ってもらいつつ、たっぷりと語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

掴みどころのない広瀬、共通点は「爽やかなところ」

――すでに撮影は終了しているとのことですが、実際の放送を観ての感想を教えてください。

西垣匠(以下、西垣):やっぱりおもしろいですよね。もともとタイムリープものや、伏線があるような作品が好きなので、脚本を読んでいる時点から「楽しいだろうな」とは思っていました。映像になったことで、脚本のおもしろさに吉岡さんや瑛太さんのお芝居のおもしろみが乗っかってきて、さらに楽しさが増しているなと感じています。

――西垣さんが演じている広瀬航をどういう人物だと捉えていますか?

西垣:すごく優柔不断ですよね。女性からすると、イヤなやつというほどではないですけど、「はっきりしてよ!」って思ってしまうような人だと思います。でも、広瀬の場合、そういう部分に悪気があるわけではないんですよね。ただただ真っ直ぐで素直だから、優柔不断な一面もあるだけ。そういう部分も込みで愛される人間なのかなと感じています。

――なるほど。自分と似ているなと感じる点はありますか?

西垣:うーん……爽やかなところですかね!(笑)

――素敵です。なかなかあざとい役なのかなとも感じるのですが、役作りをする上で意識していることはありますか?

西垣:吉岡さん演じる廻さんって、すごくしっかりしている役だと思うんです。一方で、翔さんや僕ってちょっと頼りない部分もあって。脚本を読んでいて、そういう部分がある人を好きになるのかなと感じたので、ほっとけない感や後輩感を出せるようにしました。それから広瀬は自分のことをかわいいと感じている役なのかなと思うのですが、それは意識したかわいさではないのかなと。例えば、はにかむシーンでもかわいい顔を作るのではなく、ただナチュラルに人と接していたらかわいくなってしまう。そういうところが良さなのかなと感じたので、あえて作りすぎないようにしました。

3年前に戻っても、今と同じ人生を歩む

――本作にちなんで、タイムトラベルするなら行きたい時代はありますか?

西垣:都市伝説が好きなので、ピラミッドを建設している時代に行きたいですね。未だにどうやって建設されたのかが解明されていないので、謎を知りたいなと。逆に未来に行きたいとは思わないです。もしも未来を知っちゃったら、良くないことを回避するように行動してしまうと思うんです。でも、それってあまりおもしろくないというか、ちょっと好きじゃないなって思うので、自分が全く知らない過去に行きたいです。

――ご自身の過去に行ってみたいとは思いますか?

西垣:うーん……この仕事をしていなかった世界線を見てみたいなとは思います。それこそ僕は、普通にエントリーシートを書いて就活していたこともありました。そこは今回広瀬くんが働いているような広告代理店だったので、どこかの広告代理店で働いていた可能性もあったのかなって。あとはフェンシングを辞めていなかったら、どうなっていたんだろうというのも気になりますね。大学で急に芽が出て、そのまま実業団に入って……という未来もあったのかなって。そういう人生の分岐点はたくさんあったと思うので、それは全部見てみたいですね。

――おもしろそうですね。ちなみに、やり直したい経験はありますか?

西垣:それはないですね。正直、今までのことは、あまり引きずっていないんです。もちろん、悲しいな、辛いなと感じたことは経験していなくはないですけど、それが起きたことには必ず意味があると思っていて。やり直したいと考えたことはないですね。

――なるほど。では、もっと前から俳優の仕事を始めたかったと考えたことはありますか?

西垣:たしかに長くやっていれば、それだけ経験値も上がりますし、それはそれでアドバンテージになったのかなと考えたことはあります。でも、普通の大学生として学生時代を送っていた経験は、小さい頃から俳優をやっていたらできなかった経験かなと思うんですよね。ある意味で普通の人生を歩めたことが今の仕事にプラスになっているのかなと思うんです。だから、今と同じ選択のままでよかったかなと。早い頃からやればよかったと考えたことはないです。

関連記事