前田公輝、川村壱馬、安田顕、毎熊克哉　『セクシー田中さん』を支える男性陣の魅力

三好圭人（安田顕）

　朱里の“推し”となった田中さんは、朱里と話すようになって恋を意識し始めている。好きな人は、田中さんがショーに出ているペルシャ料理店「Sabalan」のマスター・三好圭人（安田顕）だ。三好は既婚者だが、かわいい子どころか全女性が好きなのではと思うようなチャラ男。女性には店のカウンターからすぐ声をかけている。でもおそらく三好は言葉の大切さを理解している。

　田中さんは三好から「かわいい」と言われたことがないことを気にしているが、三好は田中さんにはいつも使っているような軽い言葉を使わない。三好は田中さんが自分に自信がなくなってしまった時ほど、「瞳がよどみなく綺麗だ」というような心に残る一言をくれる。ベリーダンスを始めて三好といる機会が増えたことで、田中さんの気持ちはさらに大きく、熱くなり、溢れだしそうになっている。三好の行動の意図や本音が知りたいところである。

笙野浩介（毎熊克哉）

　田中さんのガードが次第に緩くなっているのが笙野浩介（毎熊克哉）だ。笙野は小西の同僚でナチュラルに失礼なことを言う天才。田中さんのベリーダンス姿にも「そんな格好して」などと発言して女性を敵に回しただけでなく、場の空気を冷え込ませていた。だが、失踪しかけた田中さんのハムスター・真壁くんを一緒に探してくれたり、四十肩になってしまった田中さんの体調を気にかけてくれたりと、笙野は、基本的には人に優しい。小さな親切や優しさを丁寧に積み上げていくような人なのだ。

　その積み上がった優しさを一瞬でなかったことにしてしまうくらい失礼なのが本当にもったいない。田中さんと笙野は静かに会話を続けながら穏やかな時間を過ごせる仲だったのだが、ついに田中さんが笙野の無礼な発言をスルーできず、怒りを爆発させてしまった。それは話題が三好のことだったからいうこともあるだろうが、笙野の良さを理解しているからこそ、落胆した気持ちが大きくなったところもあったのではないだろうか。結果として笙野は、田中さんの新しい一面を引き出した。田中さんはこの感情の揺れや三好と話している時とは違う気軽さが、時には恋に繋がることに気づくことができるだろうか。

　朱里と田中さんは、ずっと吐き出すことができなかった自分の中のもやもやしたものを互いに共有することで、少しずつ変わってきている。「自分の幸せは自分で決めたい」と思い始め、歩み出したふたり。相手が誰であれ、どちらにもありのままの自分でいられて、心から幸せだと思える恋をしてほしい。まだ難点はあるが、この4人はその恋人候補になってくれるだろう。

■放送情報
日曜ドラマ『セクシー田中さん』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演：木南晴夏、生見愛瑠、毎熊克哉、川村壱馬（THE RAMPAGE）、前田公輝、高橋メアリージュン、生駒里奈、なえなの、円井わん、坂ノ上茜、水沢エレナ、星乃夢奈、平野沙羅、西田麻耶、安田顕
原作：芦原妃名子『セクシー田中さん』（小学館『姉系プチコミック』連載中）
脚本：相沢友子
チーフプロデューサー：三上絵里子
プロデューサー：大井章生、田上リサ（AX-ON）
演出：猪股隆一、伊藤彰記（AX-ON）
音楽：日向萌
主題歌：「ドレスコード（Prod. imase）」LE SSERAFIM（ユニバーサルミュージック）
©︎芦原妃名子／小学館／NTV
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