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大ヒットは確実? 『ゴジラ-1.0』が11月に公開される理由

 10月第5週の動員ランキングは、公開7週目の映画『ミステリと言う勿れ』が1位に再浮上。これで通算6週目の1位獲得となった。公開から45日間の累計動員は313万6700人、累計興収42億4600万円。もっとも、この週末3日間は動員8万6000人、興収1億1900万円と、トップ作品としては今年の最低基準となる、興収1億円をわずかに上回る数字。昨年の同時期は『ONE PIECE FILM RED』のロングヒットによってシネコンの賑わいは保たれていたが、2023年秋の閑散期の「閑散ぶり」はなかなか深刻だ。

 その『ONE PIECE FILM RED』のアンコール上映も、2週目の週末3日間は動員6万5000人、興収8400万円と落ち着いた数字に。10月31日には、累計興収200億を突破したことが発表された。歴代興収ランキングは現在8位。1ヶ月限定のアンコール上映はまだ2週続くので、歴代興収7位の『もののけ姫』(1997年)の201億8000万円を超えるのも時間の問題だろう。

 映画『ミステリと言う勿れ』以外の大ヒット作に恵まれなかった今年の秋だが、今週末にはいよいよ山崎貴監督の『ゴジラ-1.0』が公開される。この作品にどれだけ期待が寄せられているかは、11月3日というその公開日からもうかがえる。昨年、東宝はこれまでの作品は夏休み公開だった新海誠監督の新作『すずめの戸締まり』を11月11日に公開にして、結果的に正月興行の主役の一角を占めることに成功した。それまでどの配給会社も正月映画といえば12月に入ってから公開するのが慣例だったが、作品の独り勝ち傾向とロングヒット傾向が高まっていることもあって、11月は「正月映画の本命の公開タイミング」となりつつあるのだ。

 山崎貴監督の過去最大のヒット作といえば、2013年12月に公開されて2014年正月興行を制した『永遠の0』で、その累計興収は87億6000万円(国外での興収を含めれば2014年公開の『STAND BY ME ドラえもん』がそれを大きく上回るが)。あれからちょうど10年。実際、山崎貴の作家性が色濃く反映された『ゴジラ-1.0』は『永遠の0』への10年越しのアンサーとも言える作品になっているのだが、興収でもその記録を超えることができるだろうか?

■公開情報
『ゴジラ-1.0』
11月3日(金・祝)全国公開
出演:神木隆之介、浜辺美波、山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介
監督・脚本・VFX:山崎貴
音楽:佐藤直紀
制作プロダクション:TOHOスタジオ、ROBOT
配給:東宝
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