志尊淳、2度目の朝ドラで見せた確かな成長 竹雄の再登場で『らんまん』は再加速へ
万太郎(神木隆之介)が「海外へ行く」という自身の夢をひとつ叶え、台湾での学術調査を終えた朝ドラ『らんまん』(NHK総合)。9月4日から始まる第23週では、万太郎の相棒・竹雄(志尊淳)が再び本格登場。新たな夢を万太郎(神木隆之介)に語る。
経営難となり、長い歴史のあった酒蔵・峰屋を苦渋の決断で、畳むことにした竹雄と綾(佐久間由衣)。だが、竹雄は“いつか新しい酒を造る”という綾の夢を、一緒に叶えることを諦めていなかった。ふたりは高知を引き払い、東京で屋台「土佐」を開業する。
万太郎と竹雄は、苦しい時を支え合い乗り越えてきた、いわば戦友同士。そのような人に久しぶりに会うと当時の思い出や気持ちが思い出されるものだ。初心忘るべからず。万太郎にとって竹雄は互いに立場や環境が大きく変わった今だからこそ、より一層大切にしたい親友だろう。
志尊淳演じるボクテ、秋風塾から涙の旅立ち 『半分、青い。』鈴愛がついに漫画家デビューへ
オフィス・ティンカーベルで働く秋風羽織(豊川悦司)のアシスタントであり、漫画塾「秋風塾」で漫画家デビューを夢見る藤堂誠(志尊淳)…
視聴者にも大人気の竹雄を演じる志尊淳が朝ドラ出演するのは『半分、青い。』(2018年度前期)以来、2度目。『半分、青い。』では、主人公の鈴愛(永野芽郁)とともに漫画塾「秋風塾」で漫画家デビューを夢見るゲイの青年、藤堂誠(志尊淳)を演じた。誠は「ボクって……」が口癖だったことからボクテと呼ばれていた。ボクテは漫画家としての実力があったにもかかわらず、鈴愛のアイデアを盗作する事件を起こしてしまった。だが、ボクテは決して鈴愛を陥れようとしたわけではない。ただ、秋風(豊川悦司)に才能を見出された鈴愛の成長に焦ってしまったのだ。それまでは鈴愛を見守り支える良き友人だった。主人公に優しい眼差しを向けるその姿は竹雄にも通じるところがある。志尊はそんなふんわりとした温かい気持ちを丁寧に演じることができる俳優なのである。
ただし、優しいことがいつも良いこととは限らない。たとえば不穏な時に、いやに優しい人は逆に怪しく見えてきてしまうものだ。だから志尊はどこか謎めいた人物を演じても様になる。