『タイタニック』恋愛映画として色褪せない魅力 ジャックとローズのロマンスを振り返る

 6月24日のフジテレビ系『土曜プレミアム』で、『タイタニック』が放送される。1997年公開の本作は、ジェームズ・キャメロンが監督・脚本・製作を務めた大ヒット映画で、実際に起きた歴史的海難事故を描いたスペクタクル超大作だが、いつまでも色褪せない魅力を放つ恋愛映画として観客に強い印象を残している。レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが演じた、ジャックとローズのロマンスを振り返ってみたい。

 1912年、イギリスのサウサンプトン港からアメリカのニューヨークに向けて出発した豪華客船タイタニック号。上流階級の令嬢ローズは一等客室に、画家を目指す貧しい青年ジャックは賭けポーカーで勝利して3等船室のチケットを手に入れ乗船。ジャックはローズを一目見るなり、美しい彼女に心を奪われていた。

 ところが、家が破産寸前のため、母から政略結婚を強要されていたローズは、決められた人生に絶望し、船尾から飛び降り自殺を試みようとする。そんな彼女を見かけたジャックが自殺を止めたことから、2人は会話をするようになり親しくなる。自由に生きているジャックが眩しく、ローズも彼に惹かれていく。

 母の言いつけで仕方なくとはいえ、富豪の婚約者がいる身のローズと、貧しいジャックがいくら惹かれ合っても許されるはずはなかったが、ジャックは彼女への想いを真っ直ぐにぶつけ、やがてローズも自分の気持ちに正直になる。2人の気持ちが1つになった瞬間の、船首でジャックがローズを後ろから支えて一緒に立ち、「空を飛んでるわ!」という有名なシーンは、何度観ても夢のような場面で、恋愛映画史上屈指の名シーンと言えるだろう。

 さらに、ジャックの絵の才能に感嘆したローズが、大胆にも服を脱ぎ捨てヌードとなり、絵のモデルになるシーンは非常に官能的で、会ってまだ間もない2人のロマンスがその後、一気に燃え上がっていくことに大いに納得できる。

 ローズを演じるケイト・ウィンスレットもとても美しいが、当時のレオナルド・ディカプリオのカッコ良さは半端なく、『タイタニック』を観たら彼に夢中にならずにはいられない。筆者は、1991~1992年にディカプリオが出演していたTVドラマ『愉快なシーバー家』や、彼が19歳でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた、1993年の映画『ギルバート・グレイプ』が大好きだったので、『タイタニック』でイケメン度が最高潮になったディカプリオの姿に釘付けになったのを覚えている。

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