『らんまん』伊礼彼方演じる高藤が“問題発言”を連発 万太郎は寿恵子を迎えに行けるのか

 「あれは今も、ただ私の妻というだけで、女ではなか」と高藤。100歩譲って、時代が時代であるゆえにそういった理由での離縁があること自体は理解できる。しかしながら、高藤の発言はあまりに心がなさ過ぎるのではないか。以前、寿恵子が演奏会で出会った弥江は感情をどこかに置いてきたように見えた。そんな妻を高藤はつまらないと思っているようだが、どうして彼女がつまらなそうにしているのか知ろうともしない。そんなんだから、目の前で寿恵子がちっとも笑っていないことに気づかないのだ。たった数回しか寿恵子と会ったことがなく、ちらっと様子を見ただけの竹雄がその異変に気づいたというのに。

 「あなたを守るため」と言いながら、外堀を埋めて寿恵子を逃げられないところまでじわじわと追い詰めて行く高藤。対して、万太郎は誠意を尽くし、彼女を迎えに行こうとしている。家を出たとはいえ、元々は彼も名字帯刀を許された豪商の息子なのだ。しかし、万太郎は人を身分で見たことは一度もなく、誰に対してもリスペクトを払ってきた。それは寿恵子に対しても同じで、素敵だと思った彼女に釣り合うだけの自分になろうとしている。だからこそ、慌てて自分が見聞きしたことを告げにきた竹雄に今はまだその時ではないと告げる万太郎。石版印刷の技術はどんどん上達しているが、寿恵子が高藤に返事をする舞踏会発足日まであと約1カ月。それまでに己を認めて寿恵子を迎えに行くか、それとも寿恵子が自分を待ってくれていることを信じて待つかのどちらかを選択する必要がある。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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