白石麻衣、『教場0』路子のイメージは違っていた　初共演の木村拓哉とのエピソードも

　毎週先の読めない展開と驚きで視聴者を釘付けにする、木村拓哉主演ドラマ『風間公親－教場0－』（フジテレビ系／以下『教場0』）。累計発行部数130万部を突破する長岡弘樹のベストセラー小説をドラマ化した『教場』シリーズの最新作にして前日譚となる本作では、風間公親（木村拓哉）が教官として警察学校に赴任する以前、新人刑事の教育に刑事指導官として当たっていた時代が描かれる。そんな本作で、白石麻衣が刑事役に初挑戦。出演が決まった際には「私で務まるのかと心配だった」と語る白石に、役作りのために準備したこと、撮影現場での出来事、初共演となった木村拓哉について、話を聞いた。

「自分で『私カッコいいな』と思いました（笑）」

ーー『教場0』のオファーを受けたときの気持ちを教えてください。

白石麻衣（以下、白石）：素直にビックリしました。スペシャル版の『教場』シリーズを観ていたので、あの雰囲気の中に自分が入る姿を想像したら、私で務まるのかと心配になったのが最初の気持ちでした。テレビからでも伝わる緊張感とドキドキ感がすごく印象的だったので、現場に馴染めるのかなと思いました。

ーー実際に現場に入ってみて、イメージと違ったりはしましたか？

白石：いい意味での緊張感は毎回あります。現場に入ると身が引き締まるので、自分にとっていい空気感だなと感じています。自分を奮い立たせるような気持ちで準備をして、撮影ではベストな演技を出せるような緊張感を意識しています。

――自身が演じる新人刑事・鐘羅路子について教えてください。

白石：最初に出演のお話をいただいたときは、新人刑事と聞いていたので、しっかりと芯が通って、真面目に仕事をこなしていくようなイメージをしていました。実際に台本を読むと、仕事に対しては真面目に取り掛かっているんですが、プライベートでは問題を抱えていて、本当に刑事という仕事をこのまま続けるべきか悩んでいる。先の見えない状態で風間指導官の元で働くことになるキャラクターで、最初想像していた新人刑事とは違いがありました。

――今回の出演が決まってから撮影までの間に準備したことはありますか？

白石：台本を読んでみると、普段使ったことのない単語や言葉がたくさんあったので、できるだけ早い段階からセリフを落とし込みました。初めての刑事役だったので、たたずまいや姿勢も意識しました。撮影に入る前に姿勢や敬礼、警察手帳の出し方などのレクチャーを受けて、撮影中も常に周りの状況を確認できて、集中力が上がるような姿勢を意識しています。

――監督とは演出に関してどのような話をしましたか？

白石：最初に自分の想像している路子像を伝えたんですが、監督の想像していた路子像と少し違いがあったんです。なので、監督の思う路子像に当てはめていく作業をしていきました。監督からは「路子は他のキャラクターと違い、イメージとしては帰国子女のようなフレンドリーで思ったことを口にしてしまうような人で、自由に突き進んでしまうようなキャラクター像なんです」と言われたんですが、実際に帰国子女の友人がいたので、その人に会って観察するようにしていました（笑）。

ーーイメージを固めて望んだ撮影現場では路子らしく演じることができましたか？

白石：ほとんど監督との話の中で作りあげていったのですが、「役作りをしようと意識しすぎないでほしい」と言われたので、自分の中では大きく2つのことだけを意識するようにしました。1つは、風間指導官との距離感が近いという点が他の新人刑事とは大きく違うところだったので、風間指導官を恐れ過ぎずに言葉を発していくということです。2つ目は、路子の口癖として、推理をした後などで「なんとなくですけど」という言葉をよく言うのですが、そこに自分らしさを入れて演技をしていこうと思っていました。

ーー今作の撮影のために髪も切られて、ビジュアル的にも大きな変化がありますよね。

白石：自分でも見たことのない自分が見れました。髪を切った姿でビシッとしたスーツを着たら、自分で「私カッコいいな」と思いました（笑）。